スペース・アーナンディで開催中のインド映画連続講座も、いよいよ4年目になりました。第Ⅳ期は、「映画で知る! インド人の生活」と題して、映画を見ていてぜひ気づいていただきたい様々なポイントを取り上げて行きます。その<第1回>は、「格差を知る!~経済格差と地域格差」というお話をしたいと思います。以下が開催のご案内です。
スペース・アーナンディ/インド映画連続講座第Ⅳ期
「映画で知る! インド人の生活」
<第1回>格差を知る!~経済格差と地域格差
スペース・アーナンディでは、毎年1つのテーマで行う「インド映画連続講座」を開催中ですが、第Ⅳ期は「映画で知る! インド人の生活」と題して、現在のインドの生活がよくわかるパートを映画から拾ってみようと思います。映画はフィクションですが、多くが現実をもとに作られており、今のインド人のライフスタイルや考え方が映画に色濃く反映されています。実際には「お邪魔しま~す」とずかずか入り込むのが難しい場所でも、映画なら見せてくれるシーンも多く、インド人の生活の一端を知るには、映画は最適のツールです。
今回取り上げるのは、「格差」の問題。インド人自身の間で、カーストとはまた違う「格差」をつくり上げているファクターとはいったい何か? 映画を見て、主人公がどのような階層の人なのか、を知るのはどういった要素からなのか? 外部の人にはちょっと難しい、「格差」社会のセンシティヴな実態を、映画の中からさぐっていきます。取り上げる作品は、『家族の四季 愛すれど遠く離れて』、『ディル・セ 心から』、『行け行け!インド』等を予定しています(シャー・ルク・カーン主演作ばかりですね。他の作品もこれから見直して加えます)。
なお、メインの講座と抱き合わせで開催してきた「映画で学ぶヒンディー語塾」では、実際に映画で使われた会話を学びます。ほんの1、2分の会話ですが、今回は『家族の四季』から。ヒンディー語が初めての方でも大丈夫、カタカナ書きが付いているので、その通り読めば意味が通じてしまいます。30分間の濃密なヒンディー語学習体験をどうぞ。
日時:2019年 11月9日(土) 15:00~17:30 (2回とも同じ内容です。
11月30日(土) 15:00~17:30 ご都合のいい方をお選び下さい)
場所:スペース・アーナンディ(東急田園都市線高津駅<渋谷から各停18分>下車1分)
定員:20名
講座料:¥2,500(含む資料&テキスト代)
講師:松岡 環(まつおか たまき)
ご予約は、スペース・アーナンディのHP「受講申し込み」からどうぞ。ご予約下さった方には、ご予約確認と共に、スペース・アーナンディの地図をメール送付致します。床におザブトンをひいて座っていただく形になりますので、楽な服装でお越し下さい(申し訳ないのですが、スペースの関係上イス席はご用意できません。悪しからずご了承下さい)。
皆様とお目にかかれるのを楽しみにしております。(松岡 環)
[講師紹介]
1949年兵庫県生まれ。大阪外大(現大阪大)でヒンディー語を学び、1976年からインド映画の紹介と研究を開始。1980年代にインド映画祭を何度か開催したほか、様々なインド映画の上映に協力している。『ムトゥ踊るマハラジャ』『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』『きっと、うまくいく』『パッドマン 5億人の女性を救った男』など、インド映画の字幕も多数担当。著書に、「アジア・映画の都/香港~インド・ムービーロード」「インド映画完全ガイド」等。
この講座では、講座に参加して下さった方にのみ、過去の講座のテキストを実費でお分けしているのですが、先日もその印刷をしていて、毎回のテキストのページ数が多いのに我ながらあきれてしまいました。1回目のテキストを、力入れて作りすぎた...。でも、テキストをまとめるのは自分にとって大そう勉強になり、その段階で気づくことも多くて、苦しさ半分、楽しさ半分といったところ。さあ、格差の現実が垣間見える映画をもっと探して、次回もテキスト作りをがんばろう! 皆様のお越しをお待ちしています~。
<追記>今公開中のインド映画『あなたの名前を呼べたなら』『ヒンディー・ミディアム』、そしてこれから公開される『ガリーボーイ』(10月18日より)も、格差問題を作品中に含んでいます。講座を受講して下さる方は、ぜひ見ておいて下さいね。