アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

「世界を魅了したインド映画『RRR』」&「第3次インド映画ブーム到来」

2023-04-21 | インド映画

インド映画に関する講座と記事のご案内です。

🌷朝日カルチャーセンター名古屋教室

「世界を魅了したインド映画『RRR』~作品の魅力とヒット要因を探る」 

©2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.

講師:松岡環
日時:2023年6月25日(日) 13:30~15:00

回数:1回
形式:オンライン講座(お申し込みページ

受講料(税込):会員 2,750円 一般 3,300円
設備費(税込):165円

昨年10月21日に日本公開されたインド映画『RRR』(2021)は、現在も各地で上映が続き、興行収入は16億円を超えました。また、3月12日の米アカデミー賞では歌曲賞を受賞、舞台でのダンスパフォーマンスと共に大きな話題となりました。製作国のインドはもちろんですが、全世界的に大人気を博した『RRR』。その魅力はどこにあったのでしょうか。また日本では、インド映画興収記録である『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995)の4億円をあっさりと抜き去り、16億円という驚異的な興収を記録したのはなぜ? 『RRR』を多角的に分析してスーパーヒットの謎に迫ると共に、今後公開されるインド映画も詳しくご紹介します。

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🌹『RRR』ブームの中で、朝日カルチャーセンター名古屋教室の担当者の方がいち早くお声を掛けて下さり、お引き受けすることにしました。配給元のツインさんも協力して下さって、新たな『RRR』の画像等もご提供いただきました。ありがとうございました~。名古屋教室は講座の数も多くてびっくりしたのですが、その中に、私自身が聴講したい講座があったので、飛びつきました。こちらの「ペルシア文学のいざない」という講座です。講師をすると入会金が免除になるそうで(あと、シニアも免除になります)、ラッキー!と思ってしまいました。

講師の村山木乃実先生のことは、映画『聖地には蜘蛛が巣を張る』に関して夏目深雪さんと対談しておられるので知ったのですが、この映画の舞台となるマシュハドに留学しておられたとか。今回の3回連続講座では、「フェルドゥスィーの『王書』、オマル・ハイヤームの『ルバイヤート』、ルーミーの『精神的マスナヴィー』などを取り上げます」とあり、どのように扱われるのかな、という興味もあって受講してみることにしました。特に『精神的マスナヴィー』は、もう40年以上前、イランの人からサントゥールに乗せた朗誦を聞かせてもらったことがあり、いまでも耳に残っています。書いた詩人はトルコのコンヤに廟のあるジャラールッディーン・ルーミーで、あのメウレヴィー教団のスーフィーたちによる瞑想舞踊シーンは、インド映画にも時々登場します。ペルシャ文学の素養はインド映画には直接関係はないのですが、それでも知っていた方がインド文化を理解するのに役立ちますので、ご興味がおありの方はぜひどうぞ。下の写真は、1978年にイランに行った時(イスラーム革命の前年です)に買った、オマル・ハイヤームの「ルバイヤート(四行詩)」の表紙と挿絵です。イラン・イスラーム共和国ではこんな挿絵があると発禁本扱いだと思います....。

 

 

🌷「キネマ旬報」5月上・下旬合併号「第3次インド映画ブーム到来」

© Star India Private Limited.

老舗映画雑誌「キネマ旬報」、久々のインド映画特集12ページ(P.70~81)です。内容は次の通り。
*「インド神話とスーパーヒーロー映画の華麗なる融合:ブラフマーストラ」高倉嘉男
*「日本におけるインド映画のパフォーマティヴなファンダム」安宅直子
*「『ムトゥ』から『RRR』への25年」松岡環

🌹高倉さんの分析の中に、スーフィズムが登場しているのが興味深いです。2010年頃に、歌詞の中にやたらとアラビア語やペルシャ語が出てくるなあ、と字幕を作りながら思ったのですが、それもスーフィズムの影響だったのかも知れません。また、安宅さんの分析には、そうだった、そうだった、とうなずく点が多く、1998年の『ムトゥ 踊るマハラジャ』⇒ 2013年の『きっと、うまくいく』⇒ 2018年から現在にかけての『バーフバリ 王の凱旋』+『RRR』という三次にわたるインド映画ブームが、観察者+当事者目線で分析されています。エポックメーキングな記事だと思います。

©2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.

松岡のところはちょっとお詫びを書いておかねば。P.80上段の16行目、数字を間違えてしまいました。

(誤)昨年の「RRR」や「K.G.F: Chapter 1(コーラール金鉱地区:第1章)」、今年の「Pathaan(パターン)」
 ↓
(正)        「K.G.F: Chapter 2(コーラール金鉱地区:第2章)」

すみません、サンダルウッドの皆様、昨年『RRR』を抜いてヒットしたのはカンナダ語映画『K.G.F: Chapter 2』でしたね。ロッキー・バーイー、すみませんでした。2022年の年内はずーっと1位だったのですよ、この「コーラール金鉱地区:第2章」は。ロッキー兄貴(↓「親分」でもいいかも)はコワイので、よくよくお詫びしておかないと。

では、最後に『ブラフマーストラ』の楽しいお祭りソングを付けておきます。公開は連休明けの5月12日(金)。楽しみにしてお待ち下さい。

Dance Ka Bhoot - Brahmāstra | Ranbir Kapoor | Alia Bhatt | Pritam | Arijit Singh | Amitabh B.

 


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2 コメント

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講座申し込みしました! (Jaan)
2023-04-23 23:22:57
cinetamaさん、お久しぶりです。
前回の講座の感想を伝えないまま、だいぶ時が過ぎてしまいました(^_^;)
インドから戻られた後も体調が優れなかったようですが、もう治られましたか?

しばらくcinetamaさんの講座ないのかな~と思っていたところ、講座の案内メールが届き、嬉しくてすぐに申し込みしました!
「RRR」人気凄いですねー。
今日も「世界の果てまでイッQ」でガンバレルーヤがダンス合宿でインドにいき、ダンスシーンを再現していました。
職業柄、人が多い場所を自粛していたので、未だに「RRR」を観れていません。
でも、あちこちで「RRR」の話題が上がっていたので、映画のおもしろさや凄さは感じています。
早くDVDが発売されないかな~と待っております♪
cinetamaさんの講座で、「RRR」の魅力について話を聞けるのを楽しみにしております(^^)/
返信する
Jaan様 (Cinetama)
2023-04-24 11:26:33
コメント、ありがとうございました。
お久しぶりです~、いつもありがとうございます!
体調はまだ100%ではないのですが、98%ぐらいまでは回復しましたので、ご安心下さい。

講座もお申し込み下さって、ありがとうございます!
『RRR』はぜひ劇場で見ていただけたら、と思うのですが、やっぱりご職業の関係もあって難しいですよね。
でも自宅で見ると、「うわぁ!」「うぎゃあ~!」「なぜそこに○○が!」とか、いろいろ叫べるのでかえって楽しいかも知れません。

昨夜の「イッテQ」も、結構ツッコミを入れながら見てしまいました。
あのダンス、やってみたいという人が増えると思いますよ。
そんなお話もまた講座でやりますね。
では、6月25日(日)、どうぞよろしく。
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