アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

飛行機の遅延

2014-08-27 | 旅行

一昨日帰国したのですが、その夜は結局成田で1泊することになりました。香港発のキャセイ便の出発が遅れたためです。

当初の予定では、CX500便の出発は午後3時10分。成田到着は午後8時30分の予定でした。香港国際空港でのゲートは23番で、搭乗も予定通り2時半頃に始まりました。私はマルコポーロ・クラブの会員で、グリーン色の一番下っ端会員ではあるものの、一応ファーストやビジネスの人たちと同じく優先搭乗させてもらえます。機内に入り、上のロッカーに荷物を入れようとして驚いたのは、キャビンの上の方に熱風が渦巻いていたこと。冷房の吹き出し口から、暖かいと言うより熱い空気が出てきていたのです。まだ空調が効いていないんだな、とは思ったのですが、その熱さにびっくりしたのでした。

その後、乗客全員が乗り込んだところで機長のアナウンスがあり、機体の整備不良とかで出発が遅れるというようなことが聞こえてきました。そして続いてまたアナウンスがあり、この機体では飛べないので、乗り換えてもらう、という話になってしまいました。結局、3時過ぎには全員手荷物を持って機体から出され、次の出発予定の27番ゲートへと移動。その前に機内で、出発予定時刻が午後4時30分になったこと、ビジネスクラス以上の人たちは23番ゲート近くにあるラウンジを利用できること、エコノミーの乗客には軽食が出ること、等がアナウンスされました。


27番ゲートでは、キャセイの職員や空港職員が集まり、ちょっと騒然とした雰囲気。でも、乗客はしごく落ち着いていて、皆さんすぐイスに座って辛抱強く待つ態勢に。インド亜大陸の人らしき若い男性乗客が、カウンターの係員に何かを訴えていましたが、まあ成田からの乗り継ぎ便もない時間帯だし、ほとんど東京が最終目的地の人ばかりだったので、あまり心配していなかったのかも知れません。私は遅延証明書がもらえるはず、とカウンターに行き、英文の印刷したものに「4時30分出発予定に変更」と記入してもらって確保しました。これで、何か費用が派生したら、海外旅行保険から支払ってもらえます。


4時すぎになって、飲み物とパウンドケーキが配られました。飲み物は水のほか、こういう缶入り清涼飲料が2、3種用意されていて、カウンターまで取りに行く人のほか、イスに座ったままの人には職員がカートで配って歩いていました。パウンドケーキはおいしくいただいたのですが、飲み物は常温だったので、飲まずにそのままキープ。しかし、この調子ではとても4時半に出発できそうにありません。


27番ゲートには先ほどまで中華航空の機体が停まっていて、それが出て行ってキャセイの機体が入ってきたのが4時15分頃。中国人乗客の間から、「来了!」という声が上がります。早速ケータリングのトラックがやってきて、機内積み込みを始めました。CAら搭乗員が乗り込み、お掃除のおばさんたちが引き上げていき....で、結局機内へと乗客が入ったのが5時15分前ぐらい。また先に機内に入って、あとから入ってくる人を見ていたのですが、皆さんの~んびりした顔つき&足取りで、それは平和なもの。2時間遅れですから、成田に着いたらもうスカイライナーもリムジンもない時間です。心配じゃないのかしら?

最終的に香港を出たのが午後5時10分、そして成田到着予定は午後10時20分。飛行機に乗っている間に、上野に12時までに着ければ、銀座線から乗りついで最終電車に間に合う、とか計算してみたのですが、この到着時刻では、上野に12時までに着けそうにありません。ホテルに1泊として、ホテルはどうやって捜すのか、一覧表をキャセイで用意してくれているのか、等々、今度の旅行中で一番頭を使った時間でした(笑)。こういう時、スマホとか持ってると検索できていいですねー。ガラパゴス人間として、大いに後悔した一瞬でした。


でも、それは杞憂に終わり、成田に着いたらキャセイの職員の人が荷物受け取りの所で待ちかまえていて、相談に来た人にすぐ対応してくれました。

実は、機体着陸後のアナウンスで、英語のアナウンスのみ最後に、「お困りの方には、地上係員がお世話致します」という一文が付け加えられていたのでした。どのアナウンスも到着の遅れに対する謝罪はあったのですが、広東語と日本語のアナウンスはいつも通りの型にはまった内容で、そんなことはひと言も付け加えられずじまい。特に日本語のアナウンスには期待していただけに、唖然としました。「都内への主要交通機関が終了しておりますが、特別にバスを手配しました」とかいうアナウンスを期待していたのです。非常に不親切だと思いました。

機体を出た所でも、女性係員が1人いるだけで、聞くと「いろいろ手配がしてありますので、荷物の受け取り場所に行って聞いて下さい」と言ってはくれますが、心配の解消は先送りされます。私なら、書かれたものを用意しておいて、乗客全員に配るのになあと思いました。日本語、英語、中国語で、「帰宅等でお困りの方は、次の用意がございます。1.臨時リムジンバス、2.ホテル宿泊、3.....、詳しくは、荷物受け取り場所におります地上係員にお尋ね下さい」と書けばいいだけですよね? 

とまあ怒り半分で荷物受け取り場所に行ったのですが、そこにいた数人の地上係員の人は、も~のすごく低姿勢。「ご迷惑をおかけして本当に申し訳ございません」と何度も謝って下さるし、こちらの相談にも辛抱強く乗って下さいます。最初、横浜までの臨時リムジンが出る、という提案に一瞬心が傾いたのですが、11時半頃の出発だというのと、途中ノンストップ、というので、横浜駅からわが家までタクシーで帰ることを思うと、二の足を踏みました。

で、「ホテルに泊まりたいんですけど...」とホテルを教えてもらおうと思ったら、「はい、ご用意がございます」と即座に返事が返ってきました。キャセイの費用で泊めてくれる準備があるようです。というわけで、ありがたくその恩恵に浴したのでした。現場が混乱していて実際にホテルへ着くまでちょっとモタモタしましたが、その間の対応は本当に丁寧で、少し前まで感じていたキャセイへの怒りはきれいに消え失せました。あの折の地上係員の皆様、ありがとうございました。


泊められたのは、成田の東武ホテル。ビュッフェ朝食付きです。こんないいお部屋でした。キープしていたクリームソーダ缶は早速冷蔵庫で冷やし、お風呂上がりに飲みました。おいしかった!

というわけで、帰宅が半日ほど遅れたのですが、今回はいい体験になりました。しかしながら、どこの航空会社もこうやってくれるわけではないらしく、次の日、空港への送迎バスを待ちながら義姉に電話して事情を話していると、それをそばて聞いていた方が、「主人のケースですけど、エア・アジアで4時間遅れてKL空港に午前2時に着いたのに、何のケアもなくて空港で寝る羽目になったんですよ」と話しかけてこられました。LCCだからでしょうか。今回は成田という特殊性があったから、この厚遇だったのかも知れませんね。

 


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6 コメント

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シュウェップスのクリームソーダ (Yoshida)
2014-08-27 22:57:22
シュウェップスのクリームソーダですが、香港ではかなりポピュラーなドリンクのようですね。
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Yoshida様 (Cinetama)
2014-08-28 01:00:39
コメント、ありがとうございました。

そうなんですか? 私は今回初めて飲みましたが、冷蔵庫の製氷部分でキンキンに冷やして飲んだのでとてもおいしかったものの、常温だと甘ったるいのでは、と思います。
私が香港で好きなのは、タイでも売っている白ぶどう入りのミニッツメイトのドリンクです(シンガポールでは、今回なぜか見当たらず)。香港の定宿は、冷蔵庫が悲しいほど冷えず、ただの箱と化しているため、今回は一度だけしか買いませんでしたが。
このクリームソーダもまた買ってみたいのですが、あの安ホテル(とはいえ、1泊1万円強)に泊まる限りは、香港では味を楽しめそうにありません....。
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Unknown (Fanfunfuan)
2014-08-28 04:47:06
飛行機が遅れて、大変でしたね。お疲れさまでした。
私も7月に香港へ行ったときは、台風の影響で出発(千歳空港から)が3時間くらい遅れました。キャセイの人たちは不親切で、出発時間はころころ変わるし、どうして遅れるのかも説明なし。香港方面が台風だからそれが過ぎるのを待っている、と言えばいいのに、と香港の人から台風情報を得ていた私は思いました。香港ー札幌の直行便は人気なので、配慮が足りないのかもしれません。
ところで、クリームソーダは香港では一般的な飲み物らしいですよ。何が飲みたい?クリームソーダ?と何度か言われましたから。
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Fanfunfuan様 (Cinetama)
2014-08-28 14:41:37
コメント、ありがとうございました。

ご自身のご体験談もありがとうございます。やっぱり、基本「不親切」なんですかねー。
確かに、インドでも遅延には多く遭遇したのですが、刻々の説明とかはなく、インド人乗客がよく係員にくってかかっていましたっけ。でも、遅延の場合は必ずと言っていいほどスナックと飲み物の食券が出て、売店で求めることができました。それで、みんな黙ってしまってましたね(笑)。

クリームソーダ、そうなんですか、やっぱり。
この間の香港ではおみやげを買いましたので、1ヶ月ほどしたらお送りしますね。ちょっと重かったので、郵便パックに入れてしまったのです、ゴメンナサイ。
Kさんとも会い、2人でFanfunfuanさんのお噂をしてしまいました~。
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オカエリなさい (エドモント)
2014-08-28 18:32:03
cinetamaさん オカエリなさい。
素晴らしい映画三昧の旅だったご様子、羨ましいです。
キャセイ・パシフィック航空便のDelayにより、成田着一泊後のご帰宅となったとのこと。文字通り"辛苦了"というところでしょうか。
成田空港の夜間発着制限のため、夜着Delayの場合、航空会社のみならず搭乗者もやきもきしますね。
私は、以前、パプアニューギニア航空の機材不良の影響で、ポートモレスビー出発が遅れ、成田夜着から朝着(13時間遅れ)に変更となり、このときは、航空会社日本事務所長が出張で帰国便に搭乗予定ということもあって、スムーズに、待機・食事のHOTELおよび空港からの送迎バスの手配を行ってくれました。
キャセイでは、日本地区の大雪の影響で機材スケジュールが乱れ、香港から台北へ移動する際に、大幅Delayとなったことがあります。
この時は、やはりcinetamaさんと同じようなケーキとソフトドリンクが配られました(笑)。
搭乗する便の1便前も出発遅れていたので、スタンバイ登録しておいて、1便前で台北へ(結局、台北着は搭乗予定便とあまり変わりませんでした)。
「台北到着後にご案内します。」と機内放送が入り、台北では「台北市内ほか3方面にチャーター・バスを運行し、その他は個別対応します。」と、英語と北京語で案内がありました。
L.C.C.と呼ばれる格安航空会社は、大幅Delayや欠航しても、対応は一切行いませんので、航空券金額の差といえば、それまでですが、いわゆる大手航空会社と言えるレガシー・キャリアは、会社により差があるものの、ある程度対応してくれているようです。
Cinetamaさんへのような対応の他、成田、羽田に夜遅くのDelayとなった場合に、少なくとも東京駅、新宿駅までは行くことが出来る場合、別の航空会社でしたが、日本円で5,000円程度迄の請求用紙を配布して、その請求に基づき支給する場合もありました。
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エドモント様 (cinetama)
2014-08-28 19:26:56
先日に続き、コメントありがとうございました。

皆さん、やっぱりいろんな体験をしてらっしゃいますね。
LCCは何もやってくれないんですかー。私が文中に書いた、成田のホテルで話しかけてこられた方は、「その時のエア・アジアのチケットは、他の航空会社と同じくらい高かったんですよ」と言ってらっしゃいましたが、LCCというだけでもう門前払いなんでしょうね。
私はキャセイを便利に使っているので、今回キャセイへの信頼を失う結果にならなくてよかったと思っています。
キャセイは食事内容がどんどん落ちていって、もうどん底ぐらいなんですが(今回も、白いご飯と肉を調理した副菜のみ、野菜は一切なし、というようなメニューが多かった。少し前から、塩&胡椒の小袋をなくし、お手ふきの常時配備をなくし、ティースプーンと砂糖もなくし、デザートはキットカットの小さいのに、とか、貧乏路線をひた走っています)、それでも路線的には便利なので、「もう絶対乗らない!」になると一番困るのは自分だったのでした。
キャセイ様、これでもうちょっとお心配りがおできになると、さすが「2014年度 エアライン・オブ・ザ・イヤー」! というところなんですけどねー。
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