goo blog サービス終了のお知らせ 

アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

高雄が舞台の大活劇『ハーバー・クライシス』

2012-09-09 | 台湾映画

ちょっとご紹介が遅くなってしまったのですが、昨日9月8日(土)からとっても活きのいい映画が公開されています。台湾映画の『Black & White Episode 1 ハーバー・クライシス-湾岸危機-』 (2012)です。

そう、「ブラック&ホワイト(原題:痞子英雄)」と言えば、「痞子」周渝民(ヴィック・チョウ)と「英雄」趙又廷(マーク・チャオ)が刑事コンビを組んで暴れ回る台湾のドラマです。 

ブラック&ホワイト 【ノーカット完全版】 DVD-SET 1
クリエーター情報なし
ジェネオン・ユニバーサル

その映画版、というよりは、タイトルにもあるように「エピソード1」、つまり英雄(インシュン)がまだ「痞子」と出会う前の新米刑事時代に起こった事件、という設定が今回の作品です。でも、相棒がいないとつまらないので、今回の作品ではヤクザの中堅幹部が巻き込まれ型でインシュンの相棒になっています。これを演じるのが、『クレイジー・ストーン』 (2006)の大ヒット以来引っ張りだこの中国俳優黄渤(ホァン・ボー)。いやー、この2人のコンビぶりがとってもハマっていて、すごく楽しい作品になっています。私は吹替版で見たのですが、オリジナル版で見たらもっと楽しかったかも、と残念です。

では、まずは基本データをどうぞ。

『Black & White Episode 1 ハーバー・クライシス-湾岸危機-』
 (2012年/台湾/128分/カラー/原題:痞子英雄首部曲:全面開戰)  公式サイト
<キャスト>
 刑事ウー・インション:趙又廷(マーク・チャオ)/吹替:中尾明慶
 ヤクザ構成員シュー・ダーフー:黄渤(ホァン・ボー)/吹替:寺脇康文
 謎の美女ファン・ニン:Angelababy
 ヤクザ組長の愛人シャオチン:關穎(テリー・クァン)
 密輸仲介人ジャンバー:戴立忍(レオン・ダイ)
 オウ隊長:杜徳偉(アレックス・トー)
 バーのオーナー、ユエン:高捷(カオ・ジエ)
 リー捜査官:ディーン藤岡
<スタッフ>
 監督:蔡岳勲(ツァイ・ユエシュン)
 撮影監督:李屏賓(リー・ビンビン)
 アクション監督:シリル・ラファエリ、李忠志(リー・チュンチー)

提供:アミューズソフト
配給:東映

9月8日(土)より丸の内TOEIほか全国ロードショー

★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆

レオン・ダイにカオ・ジエ、そして久々のアレックス・トーなど、なかなか豪華なキャストでしょう? ストーリー等は公式サイトの予告編を見ていただくと一目瞭然、しかも、予告編に輪を掛けて本編が面白い! 特にラスト近くの航空機アクションは、アジア映画では屈指の名場面となっています。マーク・チャオ、ホァン・ボー、2人とも大活躍で、ハラハラドキドキ、ワッハッハの作品に仕上がっています。

そして、この映画のもう一つの主役と言えるのが、台湾南部の高雄(カオション)市。街のあちこちがロケに使われているのです。下の写真右側に写っている高いビルは、高雄85ビルというらしいのですが、ここに何と、航空機がぁぁぁぁぁ、なんですよー。台北101に次いで高いと言われているこのビルの運命やいかに?

この写真は、 2001年5月に高雄を訪ねた時のもの。それから10年、さらに高層ビルが増え、この映画の中の高雄は近未来都市というイメージにピッタリでした。

余談ながら、高雄はよく映画に登場します。侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督は高雄が好きらしく、『風櫃(フンクイ)の少年』 (1983)や『百年恋歌』 (2005)などで高雄を舞台にしているほか、高雄の昔の駅舎が登場した作品もありました。下の写真は、同じく2001年5月に撮った高尾駅舎です。日本の植民地時代に作られたもので、とても雰囲気のある駅舎でした。

この時にはもう駅としての使命を終えることが決まっていて、翌年の新聞にはこんな記事が。

これを読んだ時、去年行っておいてよかった~と思ったものです。2001年の高雄旅行は、残念ながら日帰りの短時間だったので、今度はじっくり街を見てみたい、そんな気持ちにもさせてくれた、『ハーバー・クライシス』でした。

なお、プロモに来日したマーク・チャオの楽しいインタビューが、「アジアン・クロッシング」の記事で読めます。映画をご覧になったあとで、ぜひどうぞ。

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「特集:アジア映画の森」上... | トップ | 「インディアン・フィルム・... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (りからん)
2012-09-12 23:06:07
うわ、この映画の情報をまったく見逃していました!「ラ・ワン」にセルフ動員?し、先週はハルピンに行っていたためか…。cinetamaさん、感謝です!!
アレックス・トー、懐かしいお名前!そういえばハルピンでは、でっかい車の屋外広告にニッキー・ウー(呉奇隆)の写真があって、「梁祝」でファンだった私には懐かしいやら嬉しいやら。すっかり大陸の人になってしまったようですが、変わらずとってもカッコよかったです。
インドFFやらナマステ・インディアやら、めまぐるしく忙しい&うれしい&見られなくて悔しいの泣き笑いです~。
返信する
りからん様 (cinetama)
2012-09-13 00:52:40
コメント、ありがとうごさいました。

おお、ハルビンご出張でしたか~。うらやましいです。李香蘭主演の「私の鶯」なんていう戦争中の映画を思い出します。

アレックス・トーといい、ニッキー・ウーといい、”昔の名前で出ています”的スターには、どうしても反応してしまいますね。華流ドラマがブームになり始めた頃、アレックス・スーとかジミー・リンがドラマで活躍しているのを見て、ちょっとジーンとしてしまいました。
あれ、小虎隊のあと1人って、誰だっけ? あとで検索して思い出すことにします....。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

台湾映画」カテゴリの最新記事