アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

台北「安かろう、旨かろう」モンあれこれ

2017-11-14 | 旅行

もう一つ、台湾旅行ネタを書いておきます。「台湾に旅行に行ってくる」と友人に言うと、たいてい「おいしいものが食べられていいわねえ」と言われてしまうのですが、中華な世界では、ひとり旅だと本格的な中華料理を食べる機会はまずありません。小籠包にしても、やはり数人で行って食べないと、あの一籠を空にするのは無理というもの。というわけで、今回もB級グルメ旅になったのですが、どんなものを食べてきたのか、ちょっと記録しておこうと思います。

台湾で私が一番好きなのは、「自助餐」と呼ばれる食堂。1980年代末に台北に行き始めた当時、結構あちこちに自助餐のお店があって、言葉ができなくても指さしだけでご飯が食べられてこれは便利!と大好きになりました。自助餐とはバイキングのことで、カウンターの上に20~30種類ぐらいおかずが並んでいて、発泡スチロールのトレイをもらい、食べたいものを指さしていけば、そのトレイの上に載せてくれます。最後に「ご飯は?」「小碗(小ライス)」とか言ってお盆の上に乗せてもらい、会計係のおばさんが見た目で計算して「〇〇元」と言ってくれる、というものです。おかずは非常に豊富で、野菜料理も各種揃っているほか、豚肉料理、魚料理、豆腐料理、ゆば料理、卵料理等々、どれを取ってもらおうか迷うほど。その後香港に行くたびに、「なぜ香港には自助餐がないのだ!」と不満を言っていた私ですが、香港では自助餐の店がショッピングモールの食堂に出現したかと思うとつぶれ...、というわけで、香港人にはあまり好評でなかったようです。反対に東南アジアでは、フードコートに中華料理のほかマレー料理やインド料理の自助餐もある所が多く、ひとり旅は快適です。ただ、台北では2000年代に入ると自助餐の店がだんだん少なくなり、今回も2軒しか目にしませんでした。

 

 

その一つが、泊まっていたホテルのある漢口街一段をまっすぐ西へ行き、中華路を渡って西門町に入った漢口街二段にある上の写真の店。丸い看板に書いてある「海山味珍」というのがどうもお店の名前らしいのですが(それとも「山海珍味」?)、昼時には入り口から長蛇の列が中華路に至るまでのびていきます。でも、バイキングなので列はさっさか進み、20人ぐらい列んでいても、10分もすれば中に入れます。お弁当にしてもらって持って帰る人も多い上、1階と2階を合わせると50席ぐらいあるので、回転も早いことからすぐ座れるのです。昔は発泡スチロールだったおかずのトレイやご飯のお碗は、環境保護のためか紙になっていました。1枚目が最初に行った時で、野菜不足にあえいでいたので野菜料理3種とイカの炒め物に鶏唐揚げ甘煮、そしてたっぷりの味噌汁がついて128元(500円強)でした。味噌汁はちゃんと削り節でだしが取ってあります。2枚目が2回目の時で、野菜料理2種にクラゲの炒め物と鶏肉の甘煮、そして魚のソテーです。スープはタケノコスープ(これはあまり味がよくなくて失敗でした)で、こちらは大きな魚が高かったのか、170元(約650円)でした。それぞれのトレイに載っている小さなコップはレモン水とお茶で、こちらはおかわり自由です。料理のお味は「まあまあ」から「美味」まで様々でしたが、このお店に行き当たるまでは下のような屋台で焼き肉を買ったり、コンビニで売っているピザロールを買って、映画と映画の合間に立ち食いしたりしていたので、自分的には「豪華昼食!」でした。


夜も映画の合間に軽く食べる、といった感じでしたが、帰国前日は台北駅の地下街でおみやげを買ったりしたので、ホテルに持って帰って食べようと、台鐵のお弁当を買ってみました。「傳統排骨便當」という名称で、60元(240円弱)です。安いですね~。お弁当の箱に写っている熊2匹は、どうも台鐵のマスコットみたいで、くまモンを意識しているのかも。買った時はほかほかと温かく、これは嬉しい、と思ってしまいましたが、中華系の人にとっては冷たいお弁当を食べる方が異常なことでしたね。中身はご覧のとおりで、ご飯を敷き詰めた上に白菜の煮物みたいなのが載っていて、その上にでん!と衣を付けて揚げてから甘煮にした骨付き豚肉の大切れが載っています。あと、煮玉子とゆばのこれまた甘煮が付いていました。この排骨豚肉が結構なボリュームで、結局ご飯は半分残し、煮玉子も残して、次の日のお弁当にしました。ご飯はビニール袋の中で握ってちょっと塩を振りかけ(喉が弱いもので、うがい用に常に塩は携帯してます)、煮玉子とで立派に1食分になりました。次の日、アン・ホイ監督の映画を見てから荷物をピックアップして空港行きのバスに乗り、桃園空港までの50分ぐらいの間にこのお弁当を食べたのですが、塩味のおにぎりと煮玉子が絶妙のマッチングでおいしかったです。


 

あと、スナックなどでは、時間を潰すために入ったマクドナルドで食べた芝麻聖代(ごまサンデー)がすごくおいしかったです。アイスクリームの上に黒ごまソースがかかっているだけなのですが、この黒ごまソースが絶品! 台湾にいらした時にはお試し下さい。左はアイスティーです。

 

そのほか、泊まったホテル名邑旅店(ミーイーホテル)では、ミネラルウォーター2本のほかに、毎日小袋スナックを3袋置いていってくれます。ここに写っているのはポテトとオニオンリングですが、ほかにかっぱえびせんもあり、映画を見ていて小腹が空いた時に重宝しました。


名邑ホテルは台北駅前の新光三越の裏手にあり、西門町まで歩いてすぐの便利な場所で、とても助かりました。部屋をアップグレードしてくれ、何と3人部屋に泊めてもらって、ベッド1つを荷物置きにできてラッキーでした。デスクも下のような形であるのですが、ファイルやらパソコンやらを置くとたちまちいっぱいになってしまうので、買ってきたおみやげとか本とか、ベッドに置けたのでありがたかったです。

 

お風呂にはバスタブもあり、サービスも合格点で、気持ちのいいホテルでした。1泊税込みで8,000円弱ですが、旅行サイトAgodaの貯まっていたポイントを使ったので半額になり、ほくほく。そんなわけで、快適な5年ぶりの台湾旅行を楽しんだ次第です。今回は航空券も、貯まっていたマイレージがここのところ次々と失効していくため、思い切ってビジネスクラスのタダ券を取って、ドン!と使ってしまいました。ビジネスクラスの、行きの朝食、帰りの夕食はこんな感じでした。

 

 

ビジネスクラスと言っても、キャセイは昔に比べるとお料理がちょっと貧相になりましたねー。とはいえ、夕食のラム肉など、見た目は悪いですがお味はとてもよかったです。ちゃんとビジネスクラスに乗ったのは、2008年に香港で手術・入院して、退院直後に帰国した時以来です。この時は全額海外旅行保険でまかなってもらえたのですが、病み上がりで機内ではずっと寝ていたので、ビジネスの恩恵にあずかれずじまい。今回、久しぶりに贅沢をさせてもらいました。今回の安上がり旅でいろいろ楽しんだので、また仕事をがんばるぞ! 

とりあえずは、今週末から始まる第18回東京フィルメックスです。皆さんは、もうご覧になる作品は決まりましたか? 公式サイトをご参照の上、ぜひ足をお運び下さいね。では、次は有楽町でお目に掛かりましょう!!

 


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