毎年2回海外に出る目的は、1.アジア映画を各地で見ること、2.映画に関する資料を収集すること、です。科研費申請書風に言うと、「現地調査」と「資料収集」ですね。やっぱり現場に行かないと語れないことも多く、毎年行く香港、タイ、シンガポール、インドの映画状況は話せても、ずーっと行っていない中国やフィリピン、インドネシア、ヴェトナム、そしてバングラデシュ、パキスタン、ネパールなどは、映画が消費されている現場に関してはほとんど現状を把握できていません。お金と時間(特に前者!)があったら、短期間でもいろんなアジアの国を回ってくるんですが。台湾と韓国もしばらく行っていないので、今、行けるチャンスを狙っているところです。
バンコクの映画館:メジャー・シネプレックス・スクンビットとチケット
ここ10年ぐらいの毎年の旅行で特に感じるのは、映画ソフトを手に入れるのが難しくなったこと。どこの国でもソフトの売れ行きが悪いのか、発売数自体が少ないようで、発売当初に行かないと手に入れられないのです。年1回の訪問で探し回っても、ほしいソフトは2、3割しか手に入りません。今回も、来月から開始するスペース・アーナンディでの「インド映画連続講座第Ⅱ期:女優が輝くボリウッド映画の魅力」のために、ほしいソフトを山ほどリストアップしてシンガポールのムスタファに行ったのですが、やはり打率3割ぐらいで終わりました。まあ、でも3割でも手に入るだけいい方で、研修でムンバイ滞在中の年若い友人からは、「どこに行けばDVDが買えるでしょう???」という質問が来ました。インドに住んでいればアマゾンで安くDVDが買えるのですが、旅人にはDVD探しは大変です。
シンガポールの映画館:ゴールデン・ヴィレッジ・プラザとチケット
そんなこんなで手に入れた貴重な映像は、たとえば下のようなDVDです。この『バージーラーオとマスターニー』のDVD、インド版のが輸入されてシンガポールで売られているのですが、インドでのお値段は399ルピー(約680円)なのに、シンガポールに来ると15.98シンガポールドル(約1,290円)と倍近くになります。確かに物価も違うし、輸入品だし、しょうがないんですけどねー。中はディスクが2枚入っていて、片方は特典ディスクなので、今度のディーピカー・パードゥコーンの回ではこの中からの映像をお見せできるかも。また、前のご案内でも書いたように、アクション女優としてのディーピカーの可能性を探ると共に、パフォーマンス映像もお目に掛けたいと思っています。さらに、ポスター・プレゼントもちょっと古い作品も入れてみようかとか、あれこれ考えています。
ディーピカーの回は2回設定していますが、どちらの回もお席にまだ余裕がありますので、もう一度ご案内を付けておきます。
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スペース・アーナンディ/インド映画連続講座第Ⅱ期
「女優が輝くボリウッド映画の魅力」
<第1回>ディーピカー・パードゥコーン
スペース・アーナンディでは、毎年1つのテーマで行う「インド映画連続講座」を開催中ですが、4人の男優を取り上げた第Ⅰ期「スターで辿るボリウッド映画史」に続き、第Ⅱ期では女優を取り上げます。昔は男優のお添え物的存在が多かった女優たちですが、ヒロインが中心だったり、前面に出たりする作品も多くなるなど、今世紀に入ってインド映画は変化しつつあります。今回はマチズモからフェミニズムへ、という映画界の変化を担う女優たちを5人、ご紹介したいと思います。また、その対極的存在、「アイテム・ガール」にもスポットを当てて、ヘレン以降の系譜を辿る特別回も設けたいと考えています。
<第1回>に登場するのは、日本でも公開・上映作品が多いディーピカー・パードゥコーン。『トリプルX:再起動』(2017)で世界中に知られるようになったディーピカーですが、ここのところ様々に「気が強い」系女子の役を演じていて、大女優の貫禄が備わってきました。彼女が一番輝く役は?といった分析もまじえながら、魅力に迫っていきます。
なお「スターで辿るボリウッド映画史」に続いて、「女優が輝くボリウッド映画の魅力」でも、講座と抱き合わせで「映画で学ぶヒンディー語塾」を開講します。当塾では一応順番に文法の要点を押さえていっていますが、毎回独立した内容なので、初めての方でも初心者の方でもノープロブレム。30分の濃密なヒンディー語学習体験をどうぞ。
日時:2017年9月2日(土)、または9月9日(土)両方とも 15:00~17:30
※内容は基本的に同じなので、どちらかの日を指定してお申し込み下さい。
場所:スペース・アーナンディ
(東急田園都市線高津駅<渋谷から各停で18分>下車1分)
定員:20名
講座料:¥2,500(含む資料&テキスト代)
講師:松岡 環(まつおか たまき)
ご予約は、スペース・アーナンディのHP「受講申し込み」からどうぞ。ご予約下さった方には、ご予約確認と共に、スペース・アーナンディの地図をメール送付致します。床におザブトンをひいて座っていただく形になりますので、楽な服装でお越し下さい(申し訳ないのですが、スペースの関係上イス席はご用意できません。悪しからずご了承下さい)。
皆様とお目にかかれるのを楽しみにしております。
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さてさて、では張り切って、レジュメ作りにがんばることにします。サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督作品『Padmavati(パドマーヴァティー)』も11月17日の公開が予定されており、先日もムケーシュ・アンバーニー家のガネーシャ・チャトゥルティーを祝うパーティーに、ランヴィール・シンと共に姿を現したディーピカー。豪華なゴールドのサリー姿が素敵です。今後映画公開まで、この二人のツーショットがいろんな場で見られるものと思われます。下に二人の静止画像を集めたクリップを付けておきますが、他のゲストとのコミになった動く画像もありますので、ファンの方は探してみて下さいね。
Deepika Padukone and Ranveer Singh at Mukesh Ambani's Ganpati celebrations
でも、DVDになっていればまだマシで、そもそもDVDリリースのない作品が増えてきました。
ペイ・パー・ビューとか、ネット経由とかで見たりする人が増えてきているせいでしょうね。
日本で見るためには、DVDリリースされていないと、とっても困るんですけど。
ほんとにおっしゃる通りで、ネットで見て終わり、という鑑賞の仕方が、今は一番多いのではと思います。
また、DVDを出したら全部、あるいは一部がすぐYouTubeにアップされたりして、それを削除させる余計な手間が製作側にかかったりと、「どないしたらええんじゃ!」状態が今の映像界ではと思います。
最近Netflixでも見てますが、できればDVDプレーヤーで、テレビ画面で見たい私です...。
ソウルは、CD・DVDショップが減少していて、新作映画のDVDを購入しにくい状況になっていました。
はい、私もエカマイのDVDショップに立ち寄りましたが、ほとんどがホラー映画でしたし、ここ2、3年タイ映画DVDには英語字幕が付かなくなったので、サラッと見てすぐあとにしました。
タイで買ったDVDは、サイアムの映画館リドの下のショップでインド映画『PK』等を少し、というそれだけでした。
韓国もそうなんですか。
以前は明洞の地下街だったかに3軒ぐらいショップがあったんですけどねえ。
韓国映画はまだ待っていれば日本公開されますが、その他の国の映画はDVDを手に入れて見たいですよね...。