アジアフォーカス・福岡国際映画祭で上映される中国映画『フーリッシュ・バード』の大塚竜治監督から、一斉メールが届きました。『フーリッシュ・バード』は大塚監督とその夫人ホアン・ジー(黄驥)監督との共同監督作品で、もちろんジャパン・プレミアですが、お二人の作品がアジアフォーカス・福岡国際映画祭(公式サイトはこちら)で上映されるのも初めてです。以下に、大塚監督から届いたメールを貼り付けておきます。
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この度、新作映画『フーリッシュ・バード』(中国118分)がアジアフォーカス・福岡国際映画祭でジャパンプレミア上映されることになりました。本作品は、2012年のロッテルダム国際映画祭でグランプリを受賞した『卵と石』の中国女性監督ホアン・ジーの第二作目です。“留守児童の性問題”をテーマに、監督自身や現代若者の留守児童の実体験をストーリーにしました。今年のベルリン国際映画祭ジェネレーション14+部門で特別審査員賞を受賞し、現在、数々の国際映画祭を巡回しております。
アジアフォーカス・福岡国際映画祭にご参加になる際は、是非劇場にお越しいただき、映画を見ていただけたら幸いです。
映画祭での上映日時、および映画の詳細はこちらです。
【上映日時】場所:ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13
①9月16日(土)16:00~(上映後、監督ホアンジー、大塚竜治Q&A)
②9月20日(水)15:00~(上映後、監督ホアンジー、大塚竜治Q&A)
③9月21日(木)13:00~
【あらすじ】
中国湖南省の田舎。留守児童の女子高生リンは、両親と離れ祖父母の家で暮らしていた。学校でいじめに遭い、家では疎まれ、自分の居場所がない。ある時、彼女は盗んだスマホをSNSで見知らぬ男に売り、心の拠り所を見つけるが…。
2017年のベルリン国際映画祭、アンドレイ・タルコフスキー国際映画祭で特別審査員賞受賞、中国のFIRST国際映画祭で芸術独創賞(撮影賞)受賞。予告編はこちらからご覧下さい。
【キャスト・スタッフ】
主演:ヤオ・ホングイ(『卵と石』)
監督・脚本:ホアン・ジー、大塚竜治
撮影:大塚竜治
編集:リャオ・チンソン(『恐怖分子』『黒衣の刺客』)
音楽:リン・チアン(『罪の手ざわり』『黒衣の刺客』)
プロデューサー:シュウ・シャオミン(『藍色夏恋』『その夏に抱かれて』)
製作:Yelow-Green Pi / Coolie Films
【監督紹介】
ホアン・ジー:北京電影学院出身。短編デビュー作品『蜜柑皮の温度』がベルリン国際映画祭で上映。2012年に映画『卵と石』で長編デビューを果たし、これを“留守児童の性問題”三部作の第一部と位置づけ、2017年に第二部『フーリッシュ・バード』を発表。現在、第三部を企画中。
大塚竜治:2005年より中国を拠点に中国映画の製作を始める。日本で劇場上映された『再生の朝に』で撮影監督デビュー。ホアン・ジー監督の全作品において、プロデューサーと撮影と担当する。その他に、自ら監督したドキュメンタリー『痕跡』(2013)、『北京の蟻達』(2014)を海外で発表している。
ホアン・ジー監督と私は、15日~20日まで映画祭に参加します(9月21日〜10月中旬まで東京滞在)。皆様とお会いできることを楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
大塚竜治
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ホアン・ジー監督の第1作『卵と石』(2012)は、2013年の大阪アジアン映画祭で上映され、またその後、東京で同年11月末に開催された中国インディペンデント映画祭でも上映されましたので、ご覧になった方がいらっしゃるかも知れません。私には大塚監督と親しい友人がいて、今度の作品『フーリッシュ・バード』の完成もその友人から1月末に聞いていましたので、アジアフォーカス・福岡国際映画祭で上映されると知って喜んでいた次第です。このブログでは、以前大塚監督のドキュメンタリー作品『痕跡』を2013年の香港国際映画祭で見た時に、紹介記事をアップしています(こちらとこちら)。『痕跡』に登場したお嬢ちゃん、千尋ちゃんも大きくなったことでしょうね。福岡にいらっしゃる皆様、『フーリッシュ・バード』をぜひお見逃しなく!