アジア映画巡礼

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レスリー・チャンと出逢う香港

2012-03-29 | 香港映画

間もなく4月1日、張國榮(レスリー・チャン)の9回目の命日が巡ってきます。香港の地下鉄の駅に、こんなお知らせが掲げられる季節になったのです。

4月1日にある追悼式のお知らせですが、この追悼式に合わせて香港にいらっしゃる方に、レスリーと出逢えるポイントをご紹介しましょう。

まず、昨日お伝えした、香港文化センターでのピーター・チャンの展覧会、ぜひご覧になって下さいね。この写真のほか、映画のポスターも展示してあります。上の写真のレスリーだけ、アップで撮ってみました。

また、第36回香港国際映画祭では、ピーター・チャン作品の回顧上映プログラムもあり、12本の作品が上映されているのですが、4月1日(日)の上映作品はもちろんこれ。『君さえいれば 金枝玉葉』 (1994)です。午前10時30分から、香港大會堂(シティ・ホール)での上映です。

実はインドを旅していた時、香港国際映画祭のプログラム・ディレクターからあせったメールが入り、「『金枝玉葉』の広東語版プリントが日本にないだろうか? 香港にあるプリントは、北京語版だったり、状態が悪かったりするので、緊急に手に入れたいのだが」という問い合わせが。インドではネット状況が悪かったため、メール到着後2日ほどしてチェックできて、折り返し日本の配給会社の連絡先を書いた返事を出したところ、すぐに「ありがとう、問題はすでに解決したから」というメールが入ってホッとしました。映画祭の裏方の苦労をちょっぴり覗かせてもらった気分です。ご覧になる方は、ぜひ楽しんで下さいね。ああ、冒頭のゴキブリ・アイのシーンを思い出します....。

それから、2月に香港旅行に行った友人が教えてくれた「華星冰室」も一見の価値があります。私が行ったのは湾仔(ワンチャイ)のお店ですが、ほかに旺角(モンコク)などにもあるようです。下のカードで住所が読み取れると思います。

ワンチャイのお店の外見はこんな感じです。左側数メートル先が、電車の走っているジョンストン・ロードとヘネシー・ロードが斜めに交わる地点です。昔はDVD屋さんがその角にあったのですが、すでに姿を消していました。

華星(キャピタル)というのはレコード会社の名前でもあり、レスリーがポリドールに続いて所属した会社です。この華星時代に、レスリーはトップ歌手に躍り出たのですね。店内には、そんな華星のアルバムが壁に飾ってありました。

左写真の中央は「張國榮 LESLIE」(1984)、右写真左は「風繼續吹」(1983)です。あれ~、今よく見ると、右写真右側の譚詠麟のアルバムは華星のじゃありませんねー。「譚詠麟87演唱會」(1987)はポリグラムのアルバムです。してみると、レコード会社の華星とは関係なのかも知れません。左写真左端の梅艷芳(アニタ・ムイ)のアルバム「梅艷芳」(1986?)は華星のですけどね。香港らしいアバウトさで飾ってあるのかも。

それから、このお店は「冰室」というものの、ご飯ものや麺類のメニューはまったくありません。お腹をすかせて1時半頃行った私は内心ガックリしたのですが、ランチの定食メニューはどう見ても茶餐廳の朝食と同じ顔ぶれだし、と敬遠し、結局クラブハウス・サンドを頼んだのでした。

出てくるまでに前の席に中国から来たカップルが座ったのですが、彼らも、「え、ご飯ものないの?」とびっくり。店員さんは涼しい顔で、「うちはやってないよ。でも、うちはトーストも有名だし、スクランブルエッグも有名だよ~」といばって(笑)紹介。私は「トーストやスクランブルエッグなんて、自慢するほどのものなの?」と内心あきれていたのですが、その後出てきたクラブハウス・サンドを見て納得。作り方もしゃれていて、おいしいのです。

 

合い席のカップルは押し切られてお昼の定食を頼んでいましたが、やっぱりマカロニ入りスープにハムが浮いているあれが登場。確かにトーストとスクランブルエッグはふわふわしておいしそうでしたが、頼まなくて正解、とクラブハウス・サンドにかじりついたのでした。お値段は32香港ドル(約350円)で定食と同じ値段でしたが、オススメです。お店はお昼の時間だったせいか満員で、近辺で働く若い人がほとんど。やっぱり、トーストとスクランブルエッグの魅力なのかしら? チラとでもレスリーを、という方は、行ってみて下さい。

最後に、香港では欠かせないレスリーと縁のあるお寺、文武廟にお参り。この大きなお線香を見ると、2003年を思い出します。関羽様にも観音様にもしっかりお線香を上げてきました。

ここからいつも近くの古道具屋さん街をのぞきに行くのですが、今年はレスリーのLPを発見。LP「LESLIE」(1989)、状態がひどくて、値段を聞く気もおきず。左上の端の方が破けています。買う人がいるのでしょうかねー。

ついでに、これも友人に教えてもらった、香港風味いっぱいの雑貨屋さんへ。レスリーとは関係ないのですが、道路端に並ぶブタの貯金箱がかわいいので、文武廟からのお帰りにちょっと足をのばしてみて下さい。ハリウッド・ロードを少し西に行った、水坑口街にあります。

 

街歩きも楽しかった香港。来年はレスリーの10周忌なので4月1日に行きたいのですが、カレンダー的にまた無理そうです....。

*第36回香港国際映画祭提供

 


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