インド映画『PK』の今秋公開が、すでにいろんな所で発表されています。公式サイトも公式ツイッターも公式FBもいち早く設営され、またネット記事でもこちらのように取り上げられるなど、インド映画ファンとしては嬉しい限りです。
邦題の表記は、大文字の『PK』になったのですね。「キネマ旬報」の3月下旬号で紹介した時、大文字にしといてよかったです。
(インド版DVDジャケットより)
ところでこの『PK』の意味なのですが、もちろんサッカーの「PK戦」とも、伊坂幸太郎の著作の題名「PK」とも関係はありません。アーミル・カーン演じる主人公があまりにも突拍子もないことを言うので、周りの人から「PK hai kya?/ピー・ケー・ハイ・キャー?(PKなのか?)」と言われ続け、ついには「PK」を自分の名前にしてしまうところからついた題名です。では、この場合の「PK」とは?
これはヒンディー語(ローマナイズ)で書くと「pi/ピー(飲ん)+ ke/ケー(で)」のことで、それを英語の「for you」を「4 U」と書く感覚で「PK」と表記したものです。「~ke/ケー」は「~kar/カル」と同じ言葉で、「~して」という意味ですね。
日本語でも「飲む」=「酒を飲む」となることがよくありますが、ヒンディー語でもそれが当てはまるようで、「Pi ke aaye ho kya?/ピー・ケー・アーエー・ホー・キャー?」と人に聞かれた場合は、「(お酒を)飲んで来たの?」の意味、しかもちょっと非難がましいニュアンスになるようです。
「pi ke」だけの使い方、あるいは映画の中でみんながPKに対して言う言い方、「Pi ke hai kya?/ピー・ケー・ハイ・キャー?(PKなのか?=飲んでるのか?)」は本当は文法的に正しくないのですが、この映画での造語として使われ、映画のヒットと共に市民権を得たようです。「PK」だけで名詞と考えると、「ヨッパライ」「酔漢」「大トラ」というような意味になるでしょうか。
でも、英語字幕では「tipsy」が「PK」の訳語として使ってあり、これは英語に詳しい人によるとかわいい感じのする言葉だそうで、辞書では「ほろ酔いの、千鳥足の」というような訳語が出て来ます。確か「ナマステ・ボリウッド」では、以前『PK』の訳を『千鳥足』としてあったように思いますが、こういった訳も含めて、いろいろ邦題が検討されたのでしょうね。
さて、これからどんな宣伝が展開されるのか、楽しみです。そのうち詳しくご紹介できると思いますので、しばらくお待ち下さいね。
「PK」が秋に観れるんですね♪
公開を願っていたので、本当、嬉しいですヽ(^。^)ノ
5月のcinetamaさんの講座で予習し、秋の公開を待ちたいと思います♪
『PK』は日活提供で、配給と宣伝がREGENTSという会社になったようです。
日活からも、詳しいニュースが出ました。
ww.nikkatsu.com/news/201604/002265.html
REGENTSがどんな宣伝を展開するのかまだわからないので、それを邪魔しないように、当面は秘かに応援状態です。
5月と6月にある「インド映画特別講座」第3回では、「インドの宗教」の格好の素材として取り上げますので、どうぞお楽しみに~。