JR東日本千葉支社は、自転車を折りたたまずに乗ることのできる列車、『BOSO BICYCLE BASE』の運行を計画していることを発表した。
車両は209系を改造、座席はドア間に2列+1列の向い合わせシート1組ずつ、計99席を配置し、その背後にサイクルラック99基を置く。4号車のみ片側がロングシートのフリースペースとし、それ以外の5両は座席及びサイクルラックを配置する。外装は基地をイメージしたグレーを予定しており、側面下部にはロゴを、車端には自転車のイラストを入れる。
運行開始は来年1月を予定、運転区間は房総エリアを予定しており、旅行商品での発売を計画している。
---------------------------------------
今まで通常の209系を使用したサイクルトレインは何度か運行したことあるが、ついに自転車を折りたたまずに乗せられるような改造をすることに。春改正で内房線を減便して余裕が出てきたのだろうか。岡山のラマルドボァみたいに自転車を止めるスペースを確保すると思ったら、編成の大半を改造して99台も自転車を乗せられる自転車搭載専用車両になった。
何故、編成の大半を使って99台分を確保する必要が出てきたかというと、房総半島で年に何回か自転車の大会があるため、例えば、JRが主催する『Station Ride in 南房総』は、サイクルトレインによる参加者が90人もいるため、そのための輸送列車が必要になるのだ。
既存車両では、ドア間にカンチレバーのボックスシートと両端に2人掛けロングシートが付いている形状になっているが、ロングシートはサイクルラックに置き換え、ボックスシートもサイクルラックに耐えられるものに置き換えられる。ボックス幅は大して広くならないと思うけど、2+1になるから座席幅は広くなるのだろうか。サイクルラックはシートの背後に固定される。一般車両運転時はロングシートを養生して、網棚に吊るしていたら、自転車を置きやすくなるし、何より眺めが良くなる。車内のシートのうち半分を取り外してサイクルラックを集中配置すれば改造費が安く済むと思うのだけど、自転車が近くにある方がいいのだろうか。
シートとラックの組み合わせは、5両で99組33列の配置となる。先頭車7列中間車8列、そのまま計算すれば38列になるので、トイレ諸々のスペースが5列分ということになる。フリースペースは、山側だけロングシートを残し、シートを座って海を見る形になるのだろうか。ドアの必要はないから、ドアの前にもシートを配置すればいいと思うのだけど、改造費用対効果がね。
通常の209で運転したサイクルトレインが両国からの運転だったので、『BOSO BICYCLE BASE』についても両国からの運転になると思われる。両国駅からは自転車をそのまま積み込む形だが、千葉駅からだと車輪を外しての輪行となる。駅改装時に自転車でも通れる出入り口を作れば良かったのだけど、そこまでの需要はないか。
運転日は、先述の『Station Ride in 南房総』が開催される10月下旬から11月上旬の日曜のほか、トライアスロンの開催日を予定しており、年に4~5回といったところ。それ以外にも『しもふさクリテ』『セオサイクル・サイクルフェスティバル』といったサイクルイベントがあるから、それ以外にも走らせるのだろうか。クロスシートでフリースペースもあるから、自転車にこだわらず、観光列車として走らせる手もなくはないが。
最新の画像もっと見る
最近の「情報(東日本)」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事