今日は毎年恒例となった鉄道模型コンテストに出かけることに。例年なら8月初旬の開催なのだが、今年は7月下旬の開催に。梅雨明けが遅いので天気が悪い中行くと思っていたが、炎天下の夏の天気となった。
去年まではビッグサイトでの開催だったが、今年は青海展示棟の開催に。ビッグサイトだと豊洲ルートも使えたのだが、青海展示棟はゆりかもめではお台場海浜公園駅が最寄りとなり、新橋経由が大幅に優位になった。ということで10時台の上野東京ライン(常磐線)で新橋へ。特別快速の利用率は、後ろの方は席が埋まって立ち客が数人でる程度だったが、真ん中の方は荷物引いてください状態だった。休日だから車内中程は空いていると思うのだけど。新橋からのゆりかもめ、4分間隔にも関わらず、発車5分前には席が埋まるくらいの利用率だった。5分で座れるのだったら、りんかい線の時刻に合わせて動くよりマシだけど。青海展示棟はお台場海浜公園駅からは5分ほど歩くがビッグサイトより近い感じ、りんかい線の東京テレポート駅だと目の前というのがビッグサイトと逆転している。
入場料を払って会場へ、学生ジオラマより先にKATOの企業ブースが目に入った。つい最近までは、新製品の宣伝は銀座松屋の全日本鉄道模型ショーで行っていたが、数年前に自然消滅、この時期に企業が新製品アピールできるようになったのは、これとJAMだけになった。KATOの新製品は415系や651系と一昔前の常磐線が再現できそうなもの、あと鶴ヶ島の工場見学について触れられていた。さらに鶴ヶ島に第二工場を作る予定とのことで、どんなものができるかと。
学生ジオラマでまず立ち寄ったのは、線路沿いの道の駅を再現したところ、実際のモデルはないようだけど、屋台を大きな屋根が覆っているデザインはどこかにありそうな気がする。実際のところ、駅に隣接している道の駅より線路沿いの道の駅が多いよな。国道が並走して。高尾山口駅をモデルにしたジオラマは、駅舎の中だけでなく駅前の極楽湯の露天風呂も再現、実際入ったのではなくパンフと航空写真を基に作ったそうだ。中に入って撮影できないからな。埼京線中浦和のジオラマは高架橋を含めて全て自作、新幹線、埼京線、武蔵野線の違いがよく出ている。駐輪場は正面から見えないので鏡を使って展示していた。
長瀞の川下りを見た後は、信越本線の青海川、日本海ひすいラインの糸魚川近辺をイメージしたものと新潟西部が続く。糸魚川近辺は海岸沿いに高速のジャンクションがあるもの、看板を見ると白馬道という松本と糸魚川を結ぶ架空の高速道路をイメージしてるそうだ。大糸線に並行する千国街道は、昔は塩を輸送していたけど、今は交通量と沿線人口も減ったからな。フォッサマグナに近く地質が弱いことから、高速道路のトンネルを掘るのに適してないし。高田馬場駅のジオラマは早稲田通りを境に南を現在、北を過去にしたもの、ホームドアの有無だけだなく、看板などでもその差異を表現していた。
次に見たのは天橋立ジオラマ、駅舎はもちろん、ケーブルカーも表現、天橋立の奥行きは何と水墨画で表現していた。大規模なターミナルジオラマは意外と少なく、新宿駅南口を表現した1校のみ。車両チョイスが165系ムーンライトえちごというのが渋かった。
高尾駅のジオラマを見た後、学校のジオラマへ。校舎の中の机やいすは、ホチキスの針で一つ一つ作ったそうだ。気の遠くなりそうな作業。宮ノ下駅のジオラマでは駅近くの土産物屋、富士屋ホテルと駅伝を表現していた。唐木田駅、百本鳥居のジオラマを見た後、T-Trakへ移動した。
T-Trakは、チコちゃん、シンカリオン、久里浜工場の京急ファンフェスタと初っ端から飛ばしていてる。段ボールの隣には高輪ゲートウェイがあり、てっぱくで見た未来の山手線を思い出す。京阪と新幹線の立体交差、去年の豪雨の復旧作業を見て、沢山の人形と廃車体の電気機関車をカメラフラッシュが狙うラストランイベントには驚いた。武蔵白石駅を見た後、博物館でジオラマを走る車両を見物するという奇抜なジオラマ、銚子駅や伊予鉄の大手町平面交差などを見て、最初のスペースの一周は終わった。
次のスペースはヒカリエをバックにした銀座線の渋谷駅ジオラマから。タイミングよく山手線の模型が通過していった。ドラゴンボールの天下一武道会があったり、どうぶつの森があったり、UFOに連れ去られる牛がいたりと、思った以上にバラエティーに富んでいる。ローカル私鉄がJRとの乗換を止めて、その廃線跡がトンネルを含めて残っているというのは、どこかにありそうな光景だ。
そういや、駅構内を含めて廃線を再現しているジオラマって見たことないな。中線撤去の旧2面3線駅とか相対式ホームから片面ホームになって、使われてなくなったホームは草に覆われているというのは、ローカル駅の主流なのに。大塚駅や箱根登山鉄道というオーソドックスなものから、魚を置いた台所のジオラマ、ガンダムのジオラマとこちらもバラエティーに富んでいる状態、法面補強の解説は博物館を彷彿させる。一畳レイアウトをざっと見た後、学生のジオラマスペースに戻った。
戻って最初に見たのは、鹿児島本線の上伊集院駅を再現したもの、鹿児島の地質を再現するために、自分の学校の校庭の土を使用した地産地消ジオラマだ。地方から参加した学校は、こういったのが強みだな。上下線が離れているのも再現しているのは、先述した廃線跡の再現だ。叡電八瀬のジオラマを見た後、河内のだんじり祭りのジオラマへ。神社近くのだんじり小屋も再現しており、芸が細かい。ちなみにだんじりは架線下も通れるように設計されているので、秩父夜祭のように架線を外す必要がないそうな。
阪神甲子園駅は、リニューアル後の屋根や改札口など良く再現されていた。併用されていた頃の犬山橋は、3校ぐらい出展していたけど、橋そのものの作り方にこだわったり、橋の下の長良川に鵜飼いや船をアレンジしたりと、それぞれ凝っていた。犬山橋だけでなく東武の隅田川橋梁もかぶっていたけど、浅草駅全てを再現するところは今年はなかった。
平等院を経由して小菅駅へ、名鉄と中央西線の交差を見て、横浜スタジアムを見ることに。この横浜スタジアムに限ったことではないが、広告の会社名がアレンジされている。入場料を取る商用イベントで実在の会社名を展示することはまずいという判断なのだろう。塩釜、上本町の地下駅を見てから、京津線が地上を走っていた頃のジオラマへ。京阪三条駅にも驚いたが、蹴上インクラインにはもっと驚いた。あんな感じで船を輸送していたというのは初めて知ったからだ。さらにインクラインの下の川には琵琶湖の水を使うこだわりようだ。
蹴上インクラインジオラマの隣は生駒ケーブルを再現したもの、ケーブルカーなので頂上部のヒモに吊るされ昇り降りする。その周りの街並みとか、去年の10月に訪れた時を思い出すな。ケーブルカーのふもとには古い町並み、マッチ棒を炙って古い建物を表現したそうだ。
JR淡路、西谷と最近話題になったジオラマを見て表参道へ。箱根湯本はかまぼこ屋根だけでなく橋上駅舎も再現されていた。金沢の町並みをイメージしたものから後楽園駅へ。後楽園駅はラクーアの特徴的な屋根や文京シビックセンターも再現した気合の入った作品だった。神田、武庫川、秋葉原のジオラマを廻って、京急沿線をイメージしたジオラマでは建物の中を表現、先述の校舎と違って断面での表現となっていた。琴電琴平のお祭りジオラマは暗い夜にした方がきれいになるが、会場ではそれができないのでパネルで説明していた。
新鎌ヶ谷では新京成の一部が高架に、青函トンネルの青森口は冬が舞台で、雪の濃淡をよく表現していた。塔ノ沢、赤羽台トンネルを見て、東急御嶽山のJR交差ジオラマ、ヨーロッパ調のジオラマは原鉄道記念館のシャングリラ鉄道の駅とのこと。中にはウォーリーが隠れているそうな。
鉄道模型コンテストで優勝したのは瀬戸内海の漁師町をイメージした広島城北高校、モデルにした場所は尾道、鞆の浦、戸田駅など5箇所、それぞれのいいところ取りをして作った感じだ。海沿いの山陽本線の線形もいいし、みかんの木もあるのが瀬戸内海地方らしい。こういう地方ジオラマを見ると、地方の学校が有利で、都市圏の学校が不利に思える。優勝賞品はドイツのNスケールコンベンションご招待とのこと。何人行けるのだろうか。
帰りの手段は迷ったけど、ゆりかもめを選択、国際展示場から乗った時と違い座ることができずに、ラッシュ並みの混雑に押し込まれた。立ちづくめで300円以上出すことを考えると、乗換が面倒でも、新木場経由が正解だったかな。
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