西武鉄道2022春ダイヤ改正（池袋線編）

西武鉄道の2022年３月ダイヤ改正、池袋線関係の改正概要は以下の通り。

★平日朝
●上りの快速急行１本を廃止する。
●平日朝の飯能から西武秩父間の各駅停車を４両に変更する。

★データイム
●東京メトロと直通する快速急行を飯能発着から小手指発着に変更する。（土休日午前を除く）
●有楽町線直通電車を毎時２本ずつ廃止する。

●急行の速達化を図り、池袋～所沢間を最速21分とする。
●池袋の乗車ホームを各駅停車豊島園行２番線、石神井公園方面への各駅停車を３番線、無料優等を５番線で統一する。

★夕夜
●池袋発18時以降の優等４本、小竹向原発21時以降の各駅停車３本を廃止する。（土休日は池袋発21時以降の優等３本）
●夜間時間帯の特急『むさし』と吾野行、西武秩父行最終を飯能で対面接続させる。

★土日夕
●西武秩父発快速急行池袋行を各駅停車飯能行（飯能で急行池袋行に接続）に変更する。

●平日朝時間帯

まず、平日朝時間帯は、飯能発7時36分の快速急行を急行に格下げして、所沢まで各駅に停車させる。それに清瀬で追い抜かれていた7時29分の快速元町・中華街行は、小手指発7時51分に短縮変更とする。
小手指発では、7時45分の通勤準急池袋行、51分の準急池袋行は所沢始発に短縮変更させる。また、7時54分発の各停新木場行が準急に格上げ、ひばりケ丘待避を清瀬待避に変更する。石神井公園発を２分繰下げるが、有楽町線内の時刻は改正前と変わらない。8時06分の快速新木場行、8時33分の各停元町・中華街行は廃止となる。また、21分の小手指始発は石神井公園始発に変となる。このことで、８時台に７本あった小手指始発は４本に削減される。保谷発では、6時49分の各停元町・中華街行が廃止となる。

●データイム

データイムは、毎時２本ある新木場～石神井公園間を新木場～池袋間での運転に短縮変更するため、池袋発着列車も含めて影響が出てくる。また、快速急行のほとんどを飯能発着から小手指発着に変更する。このことで、飯能まで乗り入れる快速急行は、平日は飯能発7時04分の池袋行のみで、下りは消滅、土休日は午前中の上り４本下り３本だけになる。飯能自体に大した吸引力はないし、急ぐ場合は特急を利用して欲しいということなのだろう。秩父などへの観光需要の見込まれる土休日午前は残したけど、帰り時間帯は課金しなければ所沢まで各駅停車ということになる。

●データイム下り

小竹向原発は、02小 07石 13Ｆ快 17準保 24石/保の30分サイクルだったのが、07分の石神井公園行がなくなることで、03小 13Ｆ快 17保 24準/各石の30分サイクルとなる。（13分発と24分発が副都心線から、それ以外は有楽町線から）このことで西武有楽町線は、毎時10本から毎時８本に削減され、最大10分のタイムラグが発生する。

池袋発各停も03豊 12所 17豊 25保/飯だったのが、05所 14豊 22保(53飯) 27豊へと大きく変わる。改正前の03分の豊島園行は新木場発石神井公園行に接続していたが、それが廃止になったので、所沢行を繰り上げることでフォローすることになった。17分発の豊島園行は14分発に繰上げ、東長崎での急行待避を解消し、練馬着29分だったのを23分に繰り上げる。このことで30分の石神井公園行への接続が24分の保谷行への接続へと変わる。03分発から57分発に繰上げとなった豊島園行は東長崎で特急に抜かれるように、練馬での停車時間も増えて、豊島園までの所要時間は４分増となっている。練馬着13分は10分に繰上げ、14分の石神井公園行への接続は10分の小手指行への接続に変わる。

練馬発を見ると、改正前は00石/保 05飯 10小 14石 18Ｆ快 20準飯 23準保 24所 から14分の石神井公園行が消滅、00石(02保) 03飯 10小 16準飯 18Ｆ快 19所 24保となり、後半は32保 32準石 38飯となる。池袋発各停のうち25分発保谷行は22分発に繰上げとなったため、池袋発32分の準急の石神井公園での待避が解消している。一方、池袋発55分の飯能行は53分に繰り上げているが保谷で３分停車となったため、その先のスジは改正前と変わらない。12発の所沢行は05発に繰上げとなる。改正後の05発は、東長崎で09発の準急に追い抜かれるので、練馬24分発は19分発に繰上げる。このことでＦ快急から練馬高野台方面への接続時間が５分から１分に短縮される。Ｆ快急が出てから、準急２本を見送るダイヤだったからな。なお、準急飯能行とＦ快急との接続は、練馬だったのを石神井公園に変更する。このことで、池袋からの石神井公園までの客がＦ快急に集中するのを避ける。

５分繰上げとなった各停所沢行は、石神井公園発を32着35発だったのを、27着30発に繰り上げる。このことで急行からの接続相手は、有楽町線からの準急保谷行だったのが、この各停所沢行に変更となる。接続相手が変わることで、練馬以外の急行通過駅からひばりケ丘以西への利便性が向上する。保谷では39着43発で特急待避を受けていたのを、35着38発に変更、後続が保谷止２本連続して、飯能行が13分開くので、間隔を調整しなければならない。ひばりケ丘は40着45発で特急を待避するようになる。優等視点で見ると、各停所沢行の追い抜きタイミングは、急行からだと練馬～中村橋間だったのが石神井公園に変更、特急からだと保谷だったのがひばりケ丘に変更となる。

急行については、00分発だけ所沢まで21分運転だったが、改正後はデータイムの全列車を所沢まで21分運転とする。時間短縮したのは20分発、50分発の急行、石神井公園着が繰り上がっているから、17分、47分の豊島園行がなくなったのが時間短縮の要因だと思われる。ひばりケ丘で抜く準急も余裕があるし。

●データイム上り

上りについては、小手指発準急新木場行と石神井公園発各停新木場行の統合くらいで、池袋発着は大きな変化はない。

保谷発18分の各停元町・中華街行は石神井公園発23分に短縮変更となり、保谷始発は毎時２本の各停新木場行だけとなる。また、石神井公園発17分、47分の新木場行は池袋発新木場行に短縮変更となり、西武線内での運転を取り止める。その影響で毎時２本ある小手指～新木場間の準急は各停に格下げとなる。地下鉄に直通する上り準急は、データイムから消滅する。保谷において、18分の各停元町・中華街行を短縮変更した影響で、後続の準急はひばりが丘発を繰り上げるが、石神井公園、練馬で時間調整して、池袋着は１分繰下げとなる。

練馬発小竹向原方面は04副 11有 17Ｆ 20準有 25有だったのが、04副 11木 17Ｆ 25有になる。このことで、練馬着18分の所沢からの各停池袋行に乗った場合、練馬で接続する有楽町線がなくなり、後続の新木場行まで待たなければならなくなる。石神井公園からの場合、15分発の準急新木場行に乗れば、10分発の各停池袋行に練馬で追いついていたが、改正による格下げで12分のＦライナーから10分の準急池袋行に乗り継ぐしかなくなる。

土休日データイムは、池袋発00分の下り急行を58分の快速に格下げする。つまり、練馬、東久留米、清瀬、秋津に新たに停車するようになる。池袋発は00だったのを58分に繰上げるので、石神井公園、ひばりケ丘は改正前と変わらない。その先は３駅追加停車となり所沢着は21から24への繰下げに、改正前の急行は所沢で３分停車して新宿線から接続していたので、その先は１分だけの繰下げとなる。快速に格下げとなった影響で池袋からの各停西武球場前行が石神井公園行に短縮変更となる。なお、急行の快速格下げは下りのみで、土休日データイムの上り快速の設定はない。また、新木場～保谷間列車の半数に相当する毎時１本が清瀬発着に延長変更となる。快速格下げと清瀬への延長で、土休日ダイヤにおいて、東久留米駅の下り停車本数は毎時８本だったのが、11時台、12時台10本、13時台、14時台９本へと増える。

●夕方時間帯

平日の夕方時間帯は、まず池袋発18時07分の準急小手指行を廃止にする。それに伴い18時02分の快速小手指行を準急に格下げ、03分に繰り下げる。10分の急行は改正前より混雑すると思われる。その30分後の37分の準急小手指行も廃止して、快速を準急に格下げする。夜間は20時45分の準急小手指行を廃止に、練馬へは42分の各停豊島園行に、練馬高野台まではそれに乗って練馬乗換、大泉学園、保谷方面は40分発か50分発の急行から石神井公園乗り換えという形になる。23時台は、22分発の快速小手指行を廃止にする。それに伴い23時32分発の急行飯能行は23時26分発に繰り上げる。30分発の特急の所沢での接続相手が小手指行が飯能行に変わるため、狭山ヶ丘から先では改正前より３分早く帰れることになる。

●夜間時間帯

21時台の小竹向原発は10分、20分、56分の新木場からの石神井公園行を東京メトロ線内も含めて、廃止する。（新木場発20時27分、40分、21時15分）このことで、池袋発21時06分の豊島園行に接続する石神井公園行の列車がなくなる。ただし、その１分前には保谷行接続の準急がある。東京メトロ有楽町線では新木場発22時44分の和光市行も廃止する。

土休日夜間は、池袋発21時42分の快速西武球場前行を廃止に、21時50分と22時05分の急行飯能行は快速に格下げする。また、22時08分の準急小手指行、40分の準急所沢行を廃止して、優等は15分毎の急行だけに、練馬利用者も各停乗り通しとなる