■関連項目 ピエロ(道化師)
▼道化師 Ⅳ ー ジョーカー
(トランプ)ー



トランプゲームにおけるジョーカーの役割は非常に多様である。多くのゲームではジョーカーをまったく使用しないが、その他のゲームではジョーカーはそのゲームの中で最も重要なカードとなる。しばしばジョーカーはワイルドカードとなり、既存のカードが存在する範囲でそのカードを再現することを許可する。「ザ・ジョーカーズ・ワイルド」(The Joker's wild)という用語はこれが起源である。 ジョーカーは有益なカードであるが、時として有害なカードにもなる。ユーカーでは最高位の切り札としてしばしば用いられる。ポーカーではワイルドカードである。しかし、こどもたちのゲームであるババ抜きでは、孤独なメイド(オールドミス)を再現するジョーカーは避けられるカードである。 ジョーカーは時々Uの上にSが置かれた記号で表されることがあるが、誤ってドル記号が起源であると思われている。これは米国の大手カードメーカーであるU.Sプレイング・カード社が自社のカードのジョーカーにUとSを組み合わせた意匠を用いているものである。
もともとジョーカーは、19世紀後半のアメリカでユーカーが流行したとき、その最高位の切り札として追加された。
ユーカーでは切り札のジャックが「right bower」・切り札と同じ色のジャックが「left bower」と呼ばれて、もっとも強い切り札であったが、ジョーカーは当初「best bower」という名前で、3枚めの切り札のジャックとして追加されたものである。このカードが後にジョーカーと呼ばれ、現在と同様の道化師の姿を持つようになった。 ベスト・バウアーからジョーカーに変わった理由はよくわかっていない。
ゲーム名の「ユーカー」から「ジョーカー」が生じたという説もあるが、根拠に乏しい。 ジョーカーはしばしばタロットの大アルカナに含まれる愚者と比較される。愚者とジョーカーにはその外観やプレイの機能において多くの類似点をもつ。愚者もしばしば最高位の切り札として用いられる。
愚者がジョーカーの原型だとする説もあるが、現在では否定されている。 日本の伝統的なかるたや花札の地方札にも「鬼札・幽霊札」などと呼ばれる特殊なカードを含むものがある。
〔ウィキペディアより引用〕