いよいよ帝王切開の手術
真っ裸になって手術台に上がります。
横向きになって背中の骨に麻酔を打たれました。
腰を丸めて注射を打ってもらいます。
いやぁ…今思ってもすごい。
裸で手術台にあがるのもそうだし、麻酔の打つところもすごいし、何より想像していなかった姿です。
注射を打ってもらうとだんだん下半身に感覚がなくなってきました。
痛みを感じないことを確認したらいよいよ手術開始。
お腹をきられました。
鼻には酸素がつけられ、両手は動かないように固定されていました。
手術はうまれて初めてなのでドキドキしました。
お腹を切ってから数分後、看護師さんが私のお腹を「ぐわんぐわん」押すのです!
押しているような、揉んでいるような、きっと赤ちゃんを下におろすためだったと思うのですが
感覚がないなかにもお腹を思いっきり押されたのは衝撃でした。
そしてその後すぐ赤ちゃんが取り出されました!
しばらくたっても泣き声が聞こえなかったので少し不安になりました。
「泣いて」と祈るなか
「おぎゃー!」と声がきこえました。
あぁ、本当に生まれたんだ、と。
お腹からこの世にでてきたんだ。
看護師さんから「おめでとうございます」と言っていただき
「ありがとうございます。感謝します」と、感謝の気持ちでいっぱいでした。
赤ちゃんは血色がよくなかったのか、
先生と看護師さんが数値をずっと言い合っていました。
通常の数値に戻すために酸素をあげていたような感じがします。
私はというと、切ったお腹を元に戻してもらうため
状況が見えないまま寝て待っていました。
感動の瞬間は束の間、なぜか体が震え始めてきました。
手がガタガタ震え、止められない。
恐怖からなのか、「止まれ止まれ」と思っても震えを止められない。
ここざみの震えどころではなく、ガッタガッタ身体が震えています。
「迷惑をかけてはいけない」と思いながらも止まらず
看護師さんに押さえてもらいました。
(あとから聞いた話ですが、友人も同じように震えたらしい。どうも麻酔の薬がそうさせることがあるらしい)
喉はカラっカラで「水分、水分…」と思っていました。
でも飲んではいけないんですね。
だから私が手術中、看護師さんに「喉が乾きました…」と言っても
看護師さんは「そうですね。あともう少し頑張ってください」としか言ってくれなかったんだ(笑)
帝王切開についてはあまり調べなかったので未知の体験ばかりでおどろきました。
そして手術が終わる前に、看護師さんが赤ちゃんを抱っこして私の顔まで連れてきてくれました。
「赤ちゃん、元気ですよ」と言って、私の頬に赤ちゃんの顔をくっつけてくれました。
それがなんとも愛おしくて泣けました。
つづく