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さぁ業績予想シーズン!経営者の「期待マネジメント」に注目!

2008-04-04 | 会計・株式・財務
意味不明のタイトルで恐縮です。

いよいよ2月決算会社を皮切りに決算発表シーズンが
本格化していきます。

・・・ということもありまして、今回は、月刊「企業会計5月号」に掲載
されておりました野間一橋大大学院准教授による論文
「経営者予想とアナリスト予想」をご紹介。

原文は実物でご確認いただくとして、ここではその要点を
自分の後学のためにまとめておきます。これが結構、興味深いんです。

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◆期待マネジメントとは?
経営者がアナリスト予想を上回る業績を達成することを目的として、
利益予想の水準を下げるようにアナリストの期待をコントロールすること。
 
 
◆実証分析の結果(まとめ)

①経営者は保守的な利益予想を公表することでアナリストの期待を下げようと
 するだけではなく、それと同時に経営者は、事前のアナリスト予想を僅かに
 上回る利益予想を公表し、利益予想公表時点での株価の下落も回避している。
        ↓
 経営者は、期末の業績発表だけでなく、期初あるいは期中の利益予想が
 アナリスト予想に対してポジティブ・サプライズとなるように
 期待マネジメントを行っている。
       ↓
 このことは、経営者がアナリスト予想を考慮した上で業績予想を開示している
 ことを示唆。


②経営者予想が公表されると、直ちにアナリスト予想も修正される。
 アナリストも経営者予想を強く意識していることを物語る。
       ↓
 少なくとも翌期の利益予想については、経営者予想とアナリスト予想が
 相互に影響を与えている。
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(感想)

・耳が痛い。私は、まさに上記の②のパターンでした。
 とりあえず会社予想に修正して、その後取材などで再度見直していく・・・・
 というスタイルでしたので。

・また、私の僅かな体験で申し上げますと、決算発表の段階では、
 リアルな決算の着地数値よりむしろ、
 「会社側が来期の利益予想をどのように入れてくるのか」
 がアナリストにとって最大の関心事であったと記憶しております。

 最近は四半期決算など開示の頻度が高まっておりますし、また一方では、
 中期経営計画で数年先の利益のガイダンスも示されているので、
 なかなかサプライズが起きにくくなっている印象がありますが、
 その背景には、経営者側の涙ぐましい、
 期待マネジメントの成果もあったのかもしれませんね。

 まっ、とにかく、決算短信の1ページ目の末尾に示される、次期利益予想。
 経営者が込めた思いを深くかみしめてはいかがでしょうか。
 
 (もちろん、アナリスト予想との比較もお忘れなく・・・・)





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