ドラマ「監査法人」終わってしまいました。
というより無理やり終わらせてしまった感のある最終回。
元は80分超あったものを60分に編集したとのことで
NHKの高い編集技術の賜物と言ってよいのでしょう。
で、あらすじですが、
NHK公式HPのものに記憶を頼りにほんの少し書き足しておきます。
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第6回「会社、救えますか」
~このドラマこそ、救ってください。
いきなり公認会計士法1条。
「不断の自己研鑽による高度な専門的知識、スキルの修得、
高い倫理観と独立性によって、その社会的使命、責任を果たす・・・・・・」
うーん、実に皮肉が効いたオ-プニングです。
井上(阿部サダヲ)の殴打事件がきっかけで、粉飾が明らかになり、
プレシャスドーナツの株価は急落。
犯人は出店できずに追い詰められたフランチャイズオーナーの1人だった。
井上は社長の座を追われ、代わりにCFOの山岸(山本龍二)が就任するが、
山岸はブラック人脈とのつながりのあるとんだ食わせ者。
そんな山岸にハメられたて怒り心頭の井上は病院を抜け出し、
山岸を襲撃しようとしたが健司(塚本高史)に止められて未遂。
居合わせた警察に逮捕。山岸も一緒に連行。
エスペランサ監査法人は上場させたことを問われ、理事長・小野寺(豊原功補)は
財政監督庁から処分を受ける。のぞみ自動車との契約も打ち切られた。
自業自得。よくこんな程度で済んだものだ。
しかし、あすなろ監査法人との合併話もご破算に。
これは嬉しい誤算。粉飾も容認してみるもんですなぁ。
健司(塚本高史)も会計士としてのプライドを失いエスペランサを辞める。
っていうか、プライドを捨てて粉飾決算を容認したアンタの処分はどーなったの?
健司は故郷・富山で静養していた妻・朋美(占部房子)を訪ね、
家族3人での再出発を願い出る。
しかし健司は、精神的に疲れたのは仕事しか省みないあなたのせいだと
責められ、娘・知香(奥山志紀)を朋美に託すことになる。
そりゃぁそうだ。虫が良すぎる。
何もかも失った健司だが、執行猶予の判決を受けたジャパン監査法人元理事長
・篠原(橋爪功)と会い、会計士となった原点を見つめ直す。
篠原は「1970年代の石油ショックの時、当時の日本企業は、
社員を減らすことなく給料は上げていき、逆境を乗り越えてきた。
赤字を回避するためのリストラや給料カットがあっていいのか」と訴える。
あって良いと思います。でもその時は経営者もそうなった責任を取るべきですけど。確かに日本的な長期視点に立った経営の美徳を述べられたのでしょうが、
現代ほど株主からのプレッシャーの少ない時代だったからこそできたお話では?
そんな折、尾張部品の律山(うじきつよし)が訪ねてきて、どの監査法人からも
見放された「監査難民」となっている我が社を救って欲しいと頼む…。
プータローだった健司は渡りに船とそこの顧問会計士として契約。
しかし監査難民はまだしも、粉飾会計士が顧問として付いていると、
輪をかけて監査をしようとする法人・事務所は無いハズでは?
健司は持ち前のフットワークの軽さで同社が在庫で粉飾していることを突き止め、
その指示は武田会長(大滝秀治)が従業員たちを守るために出していたことを知る。
ここでクビになると生活がますます厳しくなる健司は、この不正を正し、
問題を解決するために尽力したいと提案。
「きっと再建できる道があるはずです。」
早速、落ち目のエスペランサ監査法人に監査を依頼するが、
出番が激減したため無理やりエスペランサへ復帰した茜(松下奈緒)も同席する中、
小野寺理事長がダメ出し。
ただし、「従業員を守るためならオレは身を引く」と侠気(おとこぎ)を見せた
武田会長に助演男優賞が与えられ、再度申請のチャンスは残った。
帰り際、小野寺は健司に
「いつでも戻って来い。今でもお前の部屋はそのままにしてあるから」
と非効率な経営ぶりを露呈しつつ、声をかける。
直前までのビジネスライクな関係とは裏腹の言葉。
とても監査人と顧客企業関係者との会話とは思えません。
ジャパン監査法人であれほど毛嫌いしていた馴れ合い体質は、
2人にしっかりと継承されていたのです。
こうして救いのないドラマは幕を閉じた・・・・・・。
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(追加コメント)
○なんかスッキリしないまま終わった・・・・って感じですかね。
やはり第5話でプレシャスドーナツの粉飾を見逃したのが
どうにもこうにも納得できないんですよ。
○以下は、残った疑問点をつらつらと書き残しておきます。
・尾張部品が救えるのなら、
何故、第1話の北陸建設工業を救えなかったのか?
結局、トップの演技力の差なのか(大滝秀治と長門裕之)
・尾張部品には社長はいないのか?
(会長と経営企画担当役員はいるが)
・結局、監査難民となっている会社、
大手監査法人から中小に移った会社は
粉飾している可能性が高いということなのか?
(結構核心を突いてはおりますが、
・・・・・・・・・シャレになりませんよ)
○これはNHKへの要望ですが、
終わった回のはまだしも、
放送予定の回のあらすじは
あまり書かないほうが良いと思いました。
サプライズ感が回を追うごとに少なくなってきましたから・・・・。
○さてさて、全6話の感想文、CPE(継続教育研修)として
会計士協会に送ってみましょうかねぇ?
うまく行って、単位を取られた方、いらっしゃいましたら
コメント欄にぜひご記入ください。
よろしくお願いします。
特に5回目以降は酷すぎる。
このドラマで何を言いたいのかさっぱり分からない。
ところで「尾張部品」って一応上場会社でしょう。会長1人ぐらいが辞めて経営再建になるのか?それで再建するぐらいなら全ての役員報酬を何割かカットする方が先だろう。
それと1つ疑問があります。ある会社を再建するのに顧問会計士を抱えただけで出来るのか?
一応最後で顧問会計士を含めて今後は本気で再建するという形になったが・・・どうだろう?
(それを言いだしたら物語が成り立たないと言う意見もありますが・・・)
監査法人の意味合いや役割をもっと織り込めばドラマとして成り立つと思うが、これでは厳格監査をやると日本の企業が潰れると言う印象しか与えない。
例えば厳格監査を行ったので膿が全て出て会社が良い方向に向かったとか出来なかったのか?(尾張部品が一応そうだと言えなくもないが弱い。)
予想通り良い意味のサプライズはありませんでした。評価は10点満点中の3点です。
『ハゲタカ』が10点中9点なのに対してこっちは3点くらいかな?!
そのドラマは一回も見たことがありませんが、本ブログにて概要とドラマの問題点は理解させてもらいました。
そして、是非観てみたくなりました。
恐らく再放送をする時にも何か素敵な事件が起こり、財務アナリストさんがタイミングよくコメントされると思いますので、其の時に観てみようと思います。
nextbaron
http://ameblo.jp/nextbaron
このドラマには、不自然さと違和感を感じていましたので。
面白いブログですので、今後も拝読させていただきます。