本日は長谷川茂夫先生の
「世界が変わる日本も動く 会計コンバージェンスのしくみ」(中央経済社)を購入。
自分がいかに勉強不足かを痛感したしました。
https://shop2.genesis-ec.com/search/item.asp?shopcd=17262&item=978-4-502-28780-0
見開き2ページで1テーマと、一般の方にもわかりやすそうな構成となっております
が、内容は見た目と異なり歯ごたえがあります。
無学の私には「気付き」が多かったです。
会計国際化などにご関心のある方はご一読下さい。
この本の中で、論旨から少し外れていて、それでいて興味をそそる項目が
ありました。それがp.82の「監査報酬を安くするには?」です。
著者によりますと、報酬を安くするには報酬に影響を与える7つの着眼点を
理解する必要があるとのこと。その7つとは・・・・・・
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① 監査の作業には大きな会社でも小さな会社でも共通な作業があり、
売上高や資産の金額に監査報酬は単純に比例しない。
② 監査時間は、多くの会計処理や開示の問題があれば増加する。
③ 内部統制が整備されていればいるほど、試査の件数は減少し、
監査時間は減少。
④ 重要性の金額の計算の基礎数値の利益の場合、利益が多額であれば
重要性の金額が増加し、試査の件数は減少し、監査時間は減少。
⑤ 監査人がすべての問題を見つける能力には限界があるため、
経理部が問題を把握して、監査人に伝達することが重要なこと
(できれば、会社としての結論を出していること。)
⑥ 資料は適時に監査人に提出すること
⑦ 関与社員(担当社員)の能力・資質に問題があるのであれば、
監査法人に関与社員の変更を求めること
(ただし、会社の言うことを聞かないという理由は×)
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(コメント)
・またまたヤマダ電機を引きあいに出しますと、ここの監査報酬は28百万円。
ファーストリテイリング65百万円。同業のエディオンで80百万円。
既に報酬をかなり安くしております。
確かに利益が大きいので試査の時間は少ない可能性はあるかも。
しかし、内部統制が整備されて、経理部との関係も極めて良好で・・・・・・
とは到底思えませんけどね。
ポイント引当金の処理は外部の私が見てもちょっと問題があると思いますし・・・・。
・長谷川先生の示された視点を踏まえると、監査報酬額を使った企業比較・分析
は一筋縄ではいかないことがよく分かりました。
でも、先生の言う「異常に低い報酬」の基準、見方が本書に書いてあれば
良かったんですけどね・・・・・。
そもそも、長谷川先生は別のページで「日本の監査報酬は安すぎる」と主張。
その方が、何も安くするヒントを書かなくても・・・・・。
・それはそれとして、学ぶことの多い本でしたので
また後日、別の論点についてご紹介することがあろうかと思います。
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