Uさん、こんばんは。
このあいだ、都内に用事があったついでに、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba(通称:ヨドバシAkiba)に立ち寄りました。
何を買うというわけでもありません。
何となく寄ってみたくなったというか、まぁ、そんなところです。
敢えて言えば、ワイヤーワールドのスピーカーケーブルがまだ気になっており、Helicon16以外の切り売りものの現物を見てみたいという、ちょっとした動機はありました。
訪れたのは、土曜日の昼頃です。
出入り口付近にはわんさかと人がいて、出入りも激しいです。
来日中と思しき外国人もかなり目立ちました。
秋葉原そのものが、コロナ明けでうんと人が増えています。
上りのエスカレーターに乗って、4階を目指します。
3階カメラ売り場は立ち寄りません
Z8に群がっている人はいるでしょうね。
でも写真機に関心を失ってしまった今、カメラ売り場を気に留めることはありませんでした。
4階、オーディオ、AV(テレビ・ビデオ)のフロアです。
思ったより静かです。テレビコーナーはそれでも人がまだいる方。
奥のオーディオコーナーを目指します。
途中にある、ポータブルオーディオコーナーは、以前ほどの活気が感じられません。
これは、以前にも比較的家の近くの家電販売店で感じたことです。
デジタル物のマーケットは成長も早いけれど、概して成熟するもの早い気がします。
製品開発、発売のサイクルが早いですからDAPの中古品も巷に溢れています。
そう製品が陳腐化するのも早い。
ヘッドフォンオーディオ、イヤフォンオーディオ、DAP、HPAなどのポータブルオーディオの世界は、早くもピークが過ぎてしまったのではないですか。
安価で十分な性能なものが増えていますから、一般のユーザーが競うように新しいものを買うことも無くなっているのではないかと感じさせます。
一般のユーザーは、マニアと違って、足るを知りますからね。
(オーディオ)マニアだけが、辛い苦行をひたすら歩むのみです。
ミニコンポなどのゼネラルオーディオなどはだれも見向きもしません。
売り場に人がいません。
この分野は死んでいるような気がしますが。
こんな製品群、誰が買うんでしょう。
パッと思いつくのは、ラジオ体操に使うため、高齢者がCDラジカセ?を買うシーンぐらいです。
ただですね。耳が変化してきたのか、少し前に聴いたDENONのミニコンポ(RCD-M41)は、癖が無くバランスの取れたなかなかよい音でした。
しかし自分が思うに、このオーディオ製品の活用には条件があり、かなりの近接鑑賞をする必要があるということです。
つまり小型のスピーカーを接続してデスクトップオーディオというスタイルで運用することです。
或いは部屋の中に、小~中程度の音量で流し聞きするBGM的な使い方です。
耳当たりが悪くない、まろやかなそれでいて少しオーディオらしい香りのする音質ですから、これが良いと思われます。
オーディオと対峙するような聴き方、聴き込むようなスタイル、純粋に音質を追求するような利用はやはり難しい場面が出てくる気がします。
まぁ、ミニコンポ・ゼネラルオーディオ全体にこれは言えることでした。
で、良く考えますと、フルサイズのコンポは邪魔だが、こういう使い方でコンパクトな機器が必要だ、という人は一定程度いるのかもしれません。
何故かというと、店舗において展示されている製品の種類は余り減りませんし、新製品もポツリポツリと出ていますからです。
ある程度の需要はやはりあるんでしょう。
製品を求める人たちの影はお店ではほぼ見掛けませんが、どこかしらで情報収集し、インターネットで安く手にしているのでしょう。
さて、ピュアオーディオのコーナーにたどり着きました。
いつも最初にアウトレットコーナーを見ます。
かなり以前からガラスケースに鎮座している売れ残り商品が、値段も変えられないまま、相変わらずそこに居座っています。
ヨドバシカメラは、売れずとも値段はあるところからは絶対に下げないという意固地社風になっています。
売れなくても良い、枯れ木も山の賑わいの如く、単なる売り場のアクセサリーという扱いになっても構わない、といったところでしょうか。
安売りをするよりも決めたスタイルを通す。会社の利益が出ているから出来ることです。
で、アウトレットの製品(スピーカー)、これは数も種類も一時よりもかなり減らしています。
売れてしまったこともあるでしょうが、死に筋は置かない、扱わないことで、売れ残りを減らしている、その結果ではないかと推測します。
更に奥を見ますと、アクセサリーのアウトレットコーナーは完全に消失してしまっています。
その代わりレジカウンターが横方向に拡げられていました。
この売り場配置変更のせいか、なんだか活気が更に無くなって、少し暗い気持ちにさせられます。
売れ残るから、扱いを減らし、在庫が払しょくされたら売り物も無くなって、アウトレットコーナーも不要になったのでしょう。
残った製品は全て川崎送りになったのかもしれません。
スピーカーケーブルコーナーを見ます。
ヨドバシアキバの切り売りスピーカーケーブルコーナーは恐らく日本で随一でしょう。
種類が兎に角豊富で、ここに来れば主要メーカーの大抵ものが手に入ります。
スピーカーケーブルコーナーはそれほどかわっていません。
が、端数残り(リールに残った短いもの)を袋に詰め、ラック売りしているものが増えているのが気になります。
特価とかラベルが貼ってありますが、値段はリール巻の切り売りものと変わらないのです。
ある意味、処分なんだから、捨て値で売っても良いと思います。
店の都合でこうしたパッケージ(限界売り)をしているのに、なんだかなーという感じです。
話を戻しますと、気になっていたWireworldのスピーカーケーブルは、どれも思ったよりしなやかさが足りなくて購入には至りませんでした。
自分がスピーカーケーブルに求めているのは、第一に利便性(一目で+ーを識別出来るように被覆、またはケーブルそのものが色分けされている)と取り回しの良さ(柔らかさ)です。性能は値段なりで構いません。
性能の良いものは、重くて硬くてしなやかさに欠け、取り回ししにくいですね。
かといって、ミニコンポについている、ほっそーいケーブル(スプリング端子に直刺しするようなタイプ)も今一つです。
結局、今のところはベルデンのスタジオシリーズを使い続けるしかなさそうです。
少し冒険したかったので残念です。
ぐるっとオーディオコーナー全体を見ます。
以前、モニターオーディオがあったところには、KEFが進出してきていました。
ワイヤレスの新型LSが並べられたます。
LS 60 Wirelessという、ボーニックオーディオのW11に似た形の、新型スリムフロアスタンディングスピーカーが目につきました。
正面に小さな(10㎝ぐらいか)UniQが付いていて、AUDIO PROのAVANTOみたいに、サイドにやはり小さ目なウーハーらしきものが2個付いています。詳しくは分かりませんが、ドロンコーンかもしれません。
音も出ています。
最初は意外に今風の新鮮な音が出ているなと思いましたが、聴き続けるとやはり昼行燈のKEFの音でした。
音量が小さいからでしょね、KEFは音量を上げないと眠いと思います。
見回してみて改めて気づいた点は、POLK AUDIOの勢いが感じられること、dynaudioやATOLLが無くなっていたこと(以前からそうなのかもしれない)、D&Mは相変わらず。
そうそう意外なことに、アンプ売り場にガレージメーカー(N-modeほか)の製品がありました。
日本製(made in japan)との表示が出ています。外国人が多い秋葉原で、彼らに日本製を訴求するつもりなのかもしれません。
で、オーディオコーナーは、やはり人はいませんでした。
これからの時間で人が出てくるのかもしれませんが、ヨドバシアキバには既に多くの人がやって来ているというのに、このコーナーは過疎っています。
セレクターを弄って、スピーカーをあれこれ変えて視聴している人は一人もいませんでした。
唯一、B&W(マランツコーナー)で、購入交渉している比較的若い男女が居ましたが、あとはいつものオーディオマニアらしき男性ばかりです。
まぁ自分もその一人ですが。そしてその一人は何も買いませんでした。
かのヨドバシアキバも、世の流れには抗えず、です。
売れぬオーディオ。どこ行く売り場。
リアル店舗は駄目でも、eコマースでは大丈夫なのでしょうか。
確かにオークションや中古ショップでの取引はそれなりにあるという印象です。
実際、自分もそこでやり取りをそれなりにしていますし。
でも、これは過去の製品のキャッチボールですね。拡がりがありません。
インターネットのオーディオショップなどの表面的な動きだけを見ていても、それは小さなマニアだけの世界の話です。
業界の趨勢についての正しい判断は出来ないと思います。
アキュフェーズの新型プリアンプ C-2300。
音は聴いていませんが、自分が必要としている機能が一通り揃っている素晴らしい企画の製品です。
これなら全てを終わり出来て、オーディオが完結出来そうな予感さえします。
久しぶりに強く引き付けられた、欲しいと思わされた製品です。
ただ。
税込み80万強。
軟弱意思の自分には、プリだけでこの値段はハードルが高すぎます。
c-2300に合わせて全てを刷新しなければならないかもしれませんしね。
そうなると全部で150万から200万~コースというところでしょうか。
これはちょっと辛いです。
業界の先行きのことは気にしつつも、自分が幸せになるためには、やはり安めの中古製品をちまちまあさるしかなさそうです。
ではこれで失礼します。
ごきげんよう、さようなら。