【霧笛】
海の方角から霧笛が聞こえた。
昨夜書いた手紙は手に握ったまま。
霧の星で過ごした記憶を文字にしたのだ。
が、送る当てはなかった。
霧の星夜は一晩のうちに薄れ消える遠い日々だのに。
遠ざかるほどそばに寄せるものがあることを知ったのは
いつだったか。
あの笛が道行の標だと覚えた時は
いつだったか。
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海の方角から霧笛が聞こえた。
昨夜書いた手紙は手に握ったまま。
霧の星で過ごした記憶を文字にしたのだ。
が、送る当てはなかった。
霧の星夜は一晩のうちに薄れ消える遠い日々だのに。
遠ざかるほどそばに寄せるものがあることを知ったのは
いつだったか。
あの笛が道行の標だと覚えた時は
いつだったか。
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