DayDreamNote by星玉

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#51.酒庫

2018年04月10日 | 星玉帳-Blue Letters-
【酒庫】


宿の薄暗い階段を下りると



星樹の熟香が香ってくる。




階段は地下の酒庫に通じている。



酒庫には星樹の惑星で作られた酒が寝ているのだ。





番をする酒師は



気まぐれに訪ねた者にグラスを持たせ



なみなみと星樹の酒を注いでくれる。




それは焼けるように喉を流れ



物言わぬ氷のように



固く冷ややかに時間を止める飲み物だ。






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