【哀煙】
手紙回収屋の栗鼠が部屋を訪ねてきたので
書き溜めた手紙を渡した
彼は宛名のない手紙を預かり燃すことを生業としている
今宵から明け方にかけて森の奥のまた奥にある作業所で燃すという
深夜
細い煙が森の天井に上がるのを眺めた
ああそうだ
哀しみは煙になるのだな
夜空にひと筋
煙に
drop11『哀煙』
手紙回収屋の栗鼠が部屋を訪ねてきたので
書き溜めた手紙を渡した
彼は宛名のない手紙を預かり燃すことを生業としている
今宵から明け方にかけて森の奥のまた奥にある作業所で燃すという
深夜
細い煙が森の天井に上がるのを眺めた
ああそうだ
哀しみは煙になるのだな
夜空にひと筋
煙に
drop11『哀煙』