きみの靴の中の砂

朝からアップルパイ

 

 

 今日もまた、朝からアップルパイ。

 

 白黒フィルム時代のアメリカ西部劇映画(時代背景は今から200年位前か)で、未だに印象深い台詞がある。

若い、まだ子のない夫婦が営む小さな牧場に通りすがりの来客。

農場主が言う。

「今、アップルパイが焼き上がったところだ。どうだい、食べていくかい。こう見えても林檎の季節にゃ、パイぐらい食べられる身分なんだぜ」

 文献に当たると、当時の米国庶民の平均的な経済状況を示す目安は、林檎の実る季節にパイを焼けるかどうか辺りだったようだ。

 江戸時代の日本人に例えるなら、

「こんな百姓家でも、正月だけは、腹一杯餅を食えるんだぜ」と言ったところか。

 

 

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