きみの靴の中の砂

恋のヒートウエーブ




「買っちゃったッ! 一緒にイコーッ!」と言ってイチ子が目の前に差し出したのは二枚のライブ・チケットだった。

柳ジョージ&レイニーウッド LIVE 2009
日時:2009年1月25日(日) Open 16:30/Start 17:00
場所:横浜:神奈川県民ホール
料金:前売¥7,000 当日¥7,500
問合せ:KMミュージック 045-201-9999

「へぇー、まだバンドやってたんだぁー」と僕が驚くと、
「ううん、20年くらい前に解散したんだけど、今回のはリバイバル。今頃になって、またファンが盛り上がっているみたいだよ。柳ジョージって好きだったことある?」とイチ子。
「大昔、彼がパワーハウスっていうバンドをやってた頃に、日比谷の野音で、学校サボって何度か聴いたことがある。あの頃、柳ジョージとか成毛シゲルはテクニシャンで通ってたから、実際にバンドをやってるガキには人気があったけど、パワーハウスの後に、ちょっとだけゴールデンカップスで GS なんかに首突っ込んでたから、レイニーウッドを始めた時には僕はちょっと引いてたな。でも、その後『雨に泣いてる』がヒットした頃にテレビ番組である曲をカバーしているのを聞いて、それ以来、また好きになった」
「なんて曲?」
「それがまたマニアックな曲で、アメリカの黒人ガールズ・グループの『マーサとヴァンデラス』でヒットした『恋のヒートウエーブ』っていうのを歌ってたんだ。もちろん、リズム&ブルース好きならどうってことない曲なんだけど、日本人でそれをカバーするセンスには驚いたね。僕の中では『恋のヒートウエーブ』イコール、柳ジョージ&レイニーウッドみたいになっちゃったもの」


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“HEAT WAVE(1963)” Martha & The Vandellas


FINIS
 

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