チャールズ・ブコウスキーの著作で、映画化もされた作品に"FACTOTUM"がある。研究社の新英和辞典(第7版)では『雑役係』をその訳語に当てている。
映画の方は日本公開時、日本人の嗜好に合わせ、直訳ではなく『酔いどれ詩人になるまえに』となった —— しかし、原著の邦訳を『勝手に生きろ』としたため、この作品をメディアで扱う場合、原作が同一である旨説明が必要で多少厄介だ。
さて、本題 —— 映画でも採用された原著の一節 —— 『言葉を扱う能力に自信をなくしたときは、他の作家の作品を読んで心配ないと思い直した(他の作家も思った程大した文章を書いていないのがわかって安心する、ということだ)』 —— これはなかなかの金言で、Writer's Blockから抜け出す手段としては、知る限り、この右に出るような強烈なものはない。