おじいさんの世代の方がもっと英語を上手に使ったと、インド系の混血に違いない魅力的な深い眼差しの、その浅黒い肌の色の若いウエイトレスがはにかみながら話したのは、彼女のそそぐミネラル・ウォーターの瓶が昼近い木漏れ日を受けて、ぼくの目にまぶしかった時のことだ。
もうすぐランチ・タイムと言っていい時間に遅い朝食を注文したにも関わらず、快い返事でわがままな客に食事を出してくれたのは、ここが単にリゾートのホテルだということだけではあるまい。
地物の魚介を使ったチャウダーに始まり、プレーンなオムレツにソーセージ、付け合わせの焼トマトがいかにも英国風だ。
ライ麦麺麭のトーストにオレンジ・ジュースと珈琲、デザートに西瓜とパイナップルが並ぶ。
*
その夏の午後、お構いなしに照り付ける陽射しの中、板張りのプールサイドを、短くなったきみの影がゆっくりと動いて行くのを、ぼくは目を細めて追うのだった。
The Allusions / Two Of A Kind
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