きみの靴の中の砂

気にならないわけではなかった





 きみはまだ未成年だったから、日暮れてバーに連れて行くわけにもいかず、大抵は床が砂でざらついた海岸通りのアイスクリーム・ショップで過ごすのが、その夏のぼくらの日課だった。

 ぼくは独身だったから、若い女性と一緒にいても誰にもはばかるところはなかったけれど、やはり二十以上も年の離れた女性とでは、衆人の目にいったいどう写っているのか、まったく気にならないわけではなかった。



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The Raspberries / I Wanna Be With You


 

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