もっとコントラストを強くして、しかもモノクローム —— フィルムはTri-XかSSSの増感現像 —— 1970年代は、そんなのがカメラ小僧の間での流行りだったような記憶がある。
子供の頃はお絵描き教室通いだったから、ぼくは今でも、きっと画質よりも構図の方に興味があるんだと思う。だから結局、カメラは何でもイイということになる。今でも流通に乗っていて、簡単に使い回せるようなら露出計のない『フジペット』を使っていたかもしれない。
小学校に上がって父親から初めて写真機を与えられた頃は、露出計は、まだ職業写真家の持つものだったから、露出計無しで写せるように仕込まれた。