COVID-19が流行った年は、海遊びを楽しみにしていたアタシ達にとっては散々な夏休みだった。でも、それはそれで新しい過ごし方も開発できたし、今となってみればそれなりに思い出に残るSummer timeだった。手付かずだった何枚かの描きかけの絵を完成させられたし、写真の整理もできた。夏向きに考えていたいくつかの料理も何回かの試作を経てレシピが決まった。他には、去年の暮れに高幡不動尊の骨董市で手に入れた半ダースの蕎麦猪口(縁が多少欠けているものもあった) —— それらひとつひとつに、夏に小さな花を咲かせる野草を移植した。採取先は家の近くを流れる川の土手で、気に入った花を選ぶにも種類が多すぎて、久々に手間取った。その甲斐があって、ウスアカカタバミやハナニラなど昔から気になっていた花を身近で楽しむことができて貴重な体験になった。