朝から夏の陽射し...
朝から夏の陽射し...
角砂糖
海から上がるたびに、タオルや着替えを入れたバッグに隠した(家の台所からタッパ...
この石の階段をのぼった先
最早、ジャン・コクトーの全集は古書肆からしか手に入らない。上梓された全集は、今から半世紀程前の東京創元社版が最後だったと思う。もっとも、主要作品さえ読めればいいと...
一本のペーパーナイフを買おうかと決めかけているのだが...
広い公園の一角にある赤いレンガ積みの図書館の大窓を額縁にして、落ち葉をかぶったパティオに水の止まった噴水の天使が寒そうに立ち尽くす。 ...
自分で読みたくなるような文章
かつてキャリフォルニアのアルコール漬けのイカレたライター(ここだけの話だがチャールズ・ブコウスキー)が言っていた ...
それを撮った場所は覚えていて
部屋の本棚を整理。 偶然、高校生の頃に使っていた教科書の頁の間に、写真が...
何が起きているか
世間で何が起きているかなんて興味がなくなって以来、煩わしさを感じることが減...
鳥のように空へ向かう?
昔、鳥を神と崇めた人達がいた —— 彼等には、死がひとつの憧れだったことを裏付ける痕跡があるという。 ...
遅い猫の足取りで…
昔、横浜で買ったのだとイチ子さんが言う。 その猫の柄を見てたらサンドバーグの詩の一節を思い出したと言うと、彼女はそれを遮るように、 「『霧が来る、遅い猫の足...
晴れて西風の吹かない日
四月初旬の菜種梅雨が終わって、本格的な梅雨に入るまでのふた月程が一年で一番...