オスロに住むホルテン(ボード・オーヴェ)はノルウェー鉄道の運転士。
毎日規則正しい生活を続けてきた彼もついに定年を迎える。
退職前夜、同僚が送別会を開いてくれた。翌朝の最後の乗務に備えて早く
帰ろうとするホルテンだが、皆に誘われて同僚のアパートでの二次会へ。
ところが、タバコを買いに行っている間にアパートに入れなくなり、工事用の
足場を伝い他人の部屋を通って同僚の部屋へ行こうと試みるホルテンだったが、
その家の子供に“眠るまで居て欲しい”と引き留められ、いつの間にか眠りこけて
しまう。
目が覚めたらすっかり朝。慌てて駅へ向かうも、運転するはずの列車はすでに
出発した後だった。
定年退職の日に人生初の遅刻をしたホルテン。混乱と動揺の中で、老人ホームに
母を訪ね、愛用の船を売りに出し、路上に寝ていたシッセネール(エスペン・ションバルグ)
と言う老人と出会い、自分の人生を見つめ直す冒険が始まる。
ホルテンさんの生真面目さが何とも言えず哀愁を感じさせます
セリフも少なくて抽象的なシーンがいくつか入ってくるんですけど、
どれもなんか滑稽なんだけど切ない感じがして不思議な気持ちにさせられます
路上に寝ていたシッセネールと言う老人に出会ったホルテンさん。
今まで道を外れることなく、それこそ敷かれたレールの上を真面目に走ってきた
けれど、シッセネールの『人生は手遅ればかりだが、逆に考えれば何でも間に合う』
と言う言葉に、勇気を出して一歩踏み出そうとするホルテンさんを応援せずには
いられなくなりますね
最後、シッセネールが飼っていた犬を連れたホルテンさんがノルウェー鉄道に
乗っているシーンで全て報われた感じがしました
いつだって、やろうと思った時に一歩踏み出せば良いんだな
でもそれって結構難しい。