ａｕの死角

　最近発表になる数値はａｕの好調を示すものばかりだが、ａｕに死角はないのか？

　発表になる数値はすべて過去のものであって、今後を保障するものではない。少なくとも昨年のａｕが絶好調だったことは誰もが認めるところだろう。しかし、昨年１２月からは４ヶ月連続でＤｏＣｏＭｏが純増数１位であり、ＦＯＭＡが軌道に乗ったＤｏＣｏＭｏがあっと言う間に首位の座を固めつつある。

　昨年のＤｏＣｏＭｏは危機感から、ファミリー割引の強化や無料通話分の２ヶ月繰越などサービスの充実を実施して、その効果が徐々に出ている。それに比べると、ａｕはあまり多くのことは実施してない感じだ。（家族間でＣメールだけが送信無料になってもインパクトが弱い・・・）

　ａｕは学割などで若者を対象にしているイメージが強い。あまり高齢者向けの端末というのは少ない。ＤｏＣｏＭｏとツーカーの高齢者用端末が一定のシェアを獲得している点からしても、ａｕも高齢者向け端末の開発を急ぐべきだろう。Ｓｗｅｅｔｓなどというくだらない機種を作っている場合ではない。

　最近の調子が続くと、３Ｇトップと言っていられるのも、あと１年くらいかもしれない。しかし、着うたフルの好調などに気をとられて、ａｕにはまだ危機感がない。

　ＫＤＤＩグループから巣立っていったウィルコムの音声定額制も来月から始まり、ａｕを取り巻く環境は徐々に変化しつつある。その変化をａｕが感じ取り、素早く対応していかないと、１年後には笑っていられなくなる可能性もあるのだ。

　気になるのは、ａｕやボーダフォンが変化への対応速度が遅い点だ。むしろ、最近はＤｏＣｏＭｏの対応の速さが目立つ。変化への対応が遅れると、ａｕも今のボーダフォンのようになってしまう可能性がないとは言えない。

【au】3G携帯契約数が1800万突破

　ａｕは第3世代携帯電話（3G）の累計契約者数が4月6日に1800万を突破したと発表した。

　2002年4月にサービスをスタートして以来、CDMA2000 1Xという従来技術との互換性の高さなどが評価され約3年で1800万に達した。現在でも、3キャリア中3G契約者数はトップを保っている。

　ただし全体に占める3Gの割合は既に90％を超えており、ほぼ3Gへの移行は完了してきた。「順調に推移している」（KDDI）

KDDI、3G携帯契約数が1800万突破～9割以上が3Gに

　しかし、今後の展望からいくと、ＤｏＣｏＭｏのＦＯＭＡユーザーがａｕよりも毎月５０万多くなると、約１年後には追いつきそうな勢いになってきた。ＤｏＣｏＭｏからすれば、いよいよ射程圏内に入ってきたと言えそうだ。ａｕは１年後にも３Ｇでトップを維持できるか？ＤｏＣｏＭｏが追いつくか？いよいよこれからが３Ｇのトップ争いの本番となり、面白くなりそうだ。

【W21CAII】今月下旬発売

　ａｕはＷ２１ＣＡ（カシオ計算機製）の後継機種となるＷ２１ＣＡＩＩを４月下旬から発売する。2.6インチワイド液晶と200万画素オートフォーカス付きCCDカメラを備えた1X WIN対応端末となる。カラーリングの変更と、フルブラウザ定額制への対応が中心。

KDDI、「W21CAII」を発表～フルブラウザ搭載

　Ｗ２１ＣＡは暗い色調だったけど、今度は春っぽい軽快なカラーリングとなり、私はスカイブルーが特に気に入った。これからの季節にぴったりの色だ。パステル調なので女性にも人気が出るかもしれない。それにしても、この色を見ると、昔人気ですぐに売り切れたＡ３０１２ＣＡのブルーを思い出すなぁ。

　あまり大きな変更点はないが、新色で春以降も販売ランキングの上位を狙えそうだ。気になるのは、他社のフルブラウザ搭載端末がいつ発売になるのか？だろう。

　Ｗ２１ＣＡは在庫限りとなっていて、店によってはすでに売り切れの店もあるので、「Ｗ２１ＣＡの方がよかった」という人はなくならないうちに買っておくといいだろう。

　「また、au端末は「W31S」（ソニー・エリクソン製、4月発売予定）以降、ACアダプターを共通化する計画だが、W21CAIIでは従来同様、専用ACアダプターが同梱される。」
　従って、この端末は最初からＡＣアダプターが付属してくるということだ。将来的には共通のＡＣアダプターの方が便利そうだが、別売というのも考え物だ。