ボーダフォンは6月1日から、「メール定額」「デュアルパケット定額」「家族通話定額」の3つの新料金サービスを導入すると発表した。
「家族通話定額」は、家族割引サービス加入者を対象に家族間通話を月額定額で利用できるようにするプラン。一般消費者に向けた特定の相手との音声通話定額は、ウィルコムがPHSでサービスを予定しているが、携帯電話では初めて。
1回線ごとに月額315円が必要で、“家族通話定額”回線から発信される同一家族割引向け回線への音声通話がかけ放題になる。プリペイド端末をのぞくすべてのボーダフォン携帯電話が対象となる。
「メール定額」は、毎月のメール送受信を定額制で行えるもの。月額840円を払えば、ボーダフォン3G携帯による国内でのメール送受信が使い放題になる。対象となるのは、国内のSMS、MMS、VGSメールとなる。
「デュアルパケット定額」は、2004年11月に導入した月額4095円のパケット通信料定額サービス「パケットフリー」の料金を利用量に応じて変動させるプラン。月額1050円と4095円、2種類の定額料金を用意し、ユーザーの利用量に応じて“2段階方式”で請求額を変える。ボーダフォン3G携帯電話が対象。
ボーダフォン「メール定額」「家族間通話定額」を発表
先日、新社長が「6月から」と言っていたのはコレだったんだなぁ!
「家族通話定額」は、1回線ごとに月額315円かかる。安いと見るか、まとまるとけっこうすると見るか。「ウィルコム定額」は基本料込みで2900円だから、とても勝負できないが、携帯電話の中では唯一の通話定額なので、ある程度は人気が出そうだ。
「メール定額」は、月額840円でボーダフォン3G携帯による国内でのメール送受信が使い放題になるということで、これもウィルコムのメール放題の500円と比べると高いけど、携帯電話初のメール定額なので、これもある程度は人気が出るだろう。
「デュアルパケット定額」はauの「ダブル定額」のようなプランだ。これもボーダフォン3G携帯電話のみが対象という点が残念だが、これでやっとau並みになったということだろうか。しかし、対象プランが従来のままだとau並みとは言えない。
とにかく、これらの三つのサービスはボーダフォンユーザーの引きとめ、ならびに3Gへの乗り換えには強力なメリットになるだろう。(反面、PDCユーザーはあまりにメリットがなさ過ぎて不満も出そうな気もする。)
しばらくは「ボーダフォンでよかったぁ」と喜ぶユーザーも多いだろう。これらのサービスには、すぐにはDoCoMoやauは追随しない可能性があり、そうなると、これを武器にボーダフォンがどれくらい巻き返せるかが見物だ。
そして、一足先に5月から始まり、料金の安さと対象範囲の広さで言えば、ボーダフォンよりもはるかに上を行く「ウィルコム定額」との一騎打ちにも注目が集まるところだ。今月、来月あたりの両社の月間純増数にも注目したい。ウィルコムの純増数3位は安泰だと思っていたが、ボーダフォンの通話定額の殴りこみによって、予断を許さない感じになってきた。
それにしても、ボーダフォンが家族間限定とは言え、こんなに早く通話定額を実現するとは思わなかった。逆に言うと、それだけ現状に危機感を持っていたということだろう。とにかく、面白くなってきた。
ウィルコムショック!とボーダフォンショック!に対して、今後DoCoMoとauがどのように対抗してくるのかも注目だ。
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「デュアルパケット定額」は「新たにバリューパック、ライトコールパックにも適用可能となる。」ということなので、これならauにも十分に対抗できそうだ。
「11月1日からは家族間での音声通話を定額とする「家族通話定額」も導入される。」ということなので、通話定額は11月かららしい。
「なお、ボーダフォンでは、7月1日~10月31日にかけて、「家族割引」ユーザーを対象に、「家族通話定額」が無料で体験できるキャンペーンを実施する。利用料および申込みは不要。」ということは、7月から10月までは無料で通話定額が体験できるらしくて、大変お得だ。