以下、評論家・樋口恵子氏(92歳)と医師・和田秀樹氏の対談の(部分的)コピーです。
この対談は参考になりました。私が実行中のことや感想・意見などを途中に書き入れてみたい。私の感想などは、やや小さめの字にしています。
和田 70代は「老いと闘う時期」。放っておけばどんどん低下する脳や運動の機能を使う習慣を身につけることが必要なんです。
(鬼井江) まさに現在、「老いと闘う時期」ど真ん中で暮らしています。脳や運動の機能を使わなくなると、どんどん低下するとの指摘。意識して、脳と筋肉を使おうと思いました。脳を使うためには、新聞を読んだり、読書したり、日記やブログを書くことがよさそうです。私の場合、ブログの方はなんとか続けています。かれこれ17年ほどになりました。筋肉の使用は、自転車利用が最適です。畑へ行くときは、往復約28kmを2時間かかって乗っています。交通費はかからないので、節約にもなります。畑通いで、電車バス利用の場合、交通費が1か月約1万円かかっていました。年金生活者には、自転車が重宝しています。自転車は無意識に筋肉を使っているようです。
樋口 80代になると昨日まで平気だったことが突然できなくなる。そんな不意打ちはショックですが、この老いを受け入れて生きなければならないと思い直すんです……だから、バカみたいに長生きしているわけですが。
前頭葉を鍛えるには?
和田 仰る通り、80代で大事なのは上手なシフトチェンジ。「老いと闘う時期」から「老いを受け入れる時期」に切り替えるのです。受け入れるとは、杖や車いすなどモノの力を借りたり、人に堂々とたよったりすること。トイレに手すりをつける、介助サービスを利用するなど知恵と工夫を総動員しましょう。
(鬼井江) 80代になった人を身近に見て感じること。樋口氏が言われているように、「昨日まで平気だったことが突然できなくなる」ことがあるようです。本人もショックでしょう。たぶん、私もその日が来たら、ショックを受けるに違いない。私の場合、脳梗塞を61歳の時に発症させたことが「突然の発症」経験でした。脳や心臓病関係の発症は「突然」の場合が多い。手足が突然・・・という場合や、目(視界)が突然おかしくなったり・・・は、私が経験したことでした。今後突然、歩行が困難になったりすると、おそらくショックを受けることでしょう。しかし、杖を突いたり、手すりを利用したりして、歩くことができると「筋肉のためにも」いいにちがいない。転倒防止、筋力低下防止のために、手すりを付けるようにしました。トイレ、風呂、廊下、玄関、ベランダへの出入り口などへの設置は終わっています。70代になり、ちょっとした弾みに、ふらつくことがありました。80代になれば、なおさら(ふらつきやつまずきなど)増えてくると予想されます。
樋口 私はそれを「依存力」と言っていますが、すごく大切なことです。スマホにしても能力がないから使っていませんけれど、優秀な助手に助けてもらっています。おかげさまでZoom会議も大丈夫ですよ(笑)。
和田 日本人の「人に迷惑をかけてはいけない」という考え方は美徳でもありますが、年をとったときにはマイナスに働きます。人の力を借りる能力はぜひ身につけてほしい能力です。
樋口 90歳になると、まるで未知との遭遇の日々です。あるとき突然、崩れるようにフワーッと倒れたんです。90代は「転倒適齢期よ」と言って同年代の皆さんに注意を促していたんですが、段差がないところで転ぶのは、老いの上級者しかできない新技だと思います。
和田 高齢者は低血糖や低ナトリウム血症により、一瞬、意識が飛ぶ意識障害を起こすことがあります。そのとき、筋肉に力が入らず、倒れることがあるんですよね。