・マイオカインMyokine まいおかいん
2005年、デンマーク コペンハーゲン大学 ペデルセン教授の研究チームが筋肉から免疫細胞が出す物質IL-6というホルモンが大量に放出されるという研究を発表している。
骨格筋から分泌の生理活性物質の総称でギリシャ語の myo(筋)と kine(作動物質)から作られた造語。
これまで分泌器官とはしていなかった臓器の肝臓、骨、心臓、 脂肪など全身の様々な器官からホルモン様の生理活性物質を分泌し、全身を巡り、他の臓器とコミュニケーションをとり ながら全身性に代謝調節を行うことが明らかになっ ている。
IL-6はその後、リウマチなど、免疫の過剰な活性化によって引き起こされる病気の原因物質の一つであることも突き止め、IL-6は、細菌などの外敵を撃退する役割を担う免疫細胞を、何らかの原因によって異常に活性化させ、病気を生じさせることもあるような物質でもある。
1990年代以降、IL-6に免疫の働きを抑える作用もあることの報告もあり、同じ物質が免疫の暴走と促進という、両極端の働きをしていることが分かってきた。
肝臓の脂肪・糖を分解するホルモンでもあり一つのホルモンではなく筋肉から出るホルモンの総称のこと。現在30種類程が知られる。体内の免疫の異常を鎮める物質を放出させるという、もう一つの大切な意味が秘められている可能性があると考えられる。
大腸がん、糖尿病、動脈硬化、認知症(カテプシンB)など様々な病気の予防に期待が高い。運動による筋肉量を増やすことの恩恵効果は多様で全身に及ぶ。
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