干物Dried food ひもの
一般に干した魚dried fish、貝類のことをいう。本来は、水分を除いて腐敗の原因となる細菌、微生物の発育、繁殖を抑制し貯蔵性を良くした食品をいう。魚肉の水分が35%以下になると一般に細菌の繁殖を抑制、20%以下で長期保存が可能としている。
素干し(するめ、田作り、身欠きにしんなど)、煮干(煮干、干し鮑、貝柱など)、塩干し(目刺し、くさやなど)、焼き干し(川魚、はぜ、飛魚、小魚類など)、調味干し(みりん干し)、凍乾(えび、かに、牡蠣など)がある。文化干し(鯖など)は、吸水性の高い土(珪藻土:けいそうど)と2%前後の食塩を混ぜた中でセロハンに包んだ魚を乾燥させたもの。
天日干しと機械干しがあるが、旨みは、太陽の光を浴びた天日干しがよく魚の表面に膜を作り熟成させたものに多く、からりと晴れた風通しのよいところで干されたのがよい。機械干しは、熱風、冷風乾燥で旨みが熟成されない。暑い夏では、日差しが強すぎて、気温が25度以上で腐敗しやすく、よい干物ができない。最近の干物は、食味の低下を押さえることから水分60~70%程度なので室温20℃では1週間より3日程度で初期腐敗が発生しやすく冷蔵保存が必要となる。
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