・鏡開き かがみびらき
正月気分もそろそろ終わりにして新年の仕事の始まりの行事としてあるようです。
正月11日に鏡餅(おそなえ)を割ったり、砕いたりしてお汁粉にしていますが丸く円形にして鏡のように作ったもちは鏡餅といわれ鏡は円満であることを表しています。鏡餅を割るのは正月の終わりとその年の仕事始めを意味しお汁粉にし皆で分け合い振舞われるものです。割ることは、おめでたい時で縁起が悪い事から開きになったとされます。お汁粉に使われる小豆は、五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全、子孫繁栄を祈願しています。
最近では、室内が暖かでもちにカビが生えてしまうことから丸いビニールパックに入ったもちになってしまいましたが、もともとのいわれは知っておきたいですね。
お汁粉をつくり戴くことで1年間の無病息災、病気をしないということであり、事始のめでたいことを象徴する儀式として伝わってきました。
結婚披露宴、竣工式などの祝賀会に樽を割って樽酒が振る舞われますが、これは、樽の上ぶたを鏡と呼んでいて神酒として供えられ祈願が済んでお神酒(おみき)をくみかわすための行事でやはり割ることを嫌い鏡開きといわれます。
*小豆Adzuki bean あずき
マメ科、アジア原産。北海道を主産地とする。低温、多湿に弱く、多くは、5月に種まきし黄色の蝶のような花を咲かせ高さ50cm~80cmに成長する。9月下旬に収穫されるが成育期間が短いので種をまく時期により夏から収穫が始まり旬を9月~11月までに収穫しよく乾燥させた12月末ぐらいのが煮えむらができなく旬とする。天候による影響を受けやすい事からしばしば「赤いダイヤ」とも呼ばれる。小豆は、大豆に対する名称でなく小さい豆の総称とか、アズキのアは、赤でありヅキ溶ける意味で他のマメより煮えやすい、またアズは、崖崩れ、崩れやすということからの語源といろいろにいわれる。
弥生時代からの遺跡から見つかっており古くから日本に伝わっていたと思われる。赤い色が呪術(じゅじゅつ)的に魔除けとし季節の変わり目に、そして祝いの席で出されることが多く、正月の汁粉、アズキ粥、桜餅、柏餅、ぼた餅、おはぎなど作られた。
水洗い後水に漬けることなく渋抜きの茹でこぼしをし煮てよいが砂糖は、柔らかくなってから加えるようにしないと硬くなるので注意してほしい。和菓子のあんとして利用されることが多く、その他に赤飯、あずき粥、ぜんざい、しるこ、甘納豆に使う。緑豆は、春雨、もやしにしている。
主成分は、でん粉で炭水化物60%内外を占める。サポニンが繊維質とともに腸を刺激して便通を整える。ヒボロキシターゼが脂肪分解作用をもつ。種皮に多い色素は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンで眼精疲労、肝機能改善、タンニンが抗酸化作用を示す。茹でアズキ100g中にビタミンB1:0.15mg、ビタミンB2:0.06mg、鉄1.7mg含み疲労回復によい。
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