gooブログはじめました!

健康的食生活のための情報を発信です。
1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[アブラ菜の歴史] 食生活について語ろう

2021年01月13日 | 美容ダイエット

・アブラ菜の歴史History of rape あぶらなのれきし

在来種アブラナ(油菜:菜の花)原種は、地中海沿岸から西アジア原産で、日本に弥生時代には渡来し明治時代以前は全国的に本種を栽培していたのですが、その後明治時代にセイヨウアブラナを導入、現在では野菜としての改良を加え、ほとんど原種としての栽培が見られてないようです。

原種は北ヨーロッパに生えていた麦畑の雑草とみられていたのですが、中国を経て農耕文化と共に渡来してきたと考えられています。
ヨーロッパでは、キャベツほどに野菜として重要視されず、油菜(菜の花)の学名をBrassica campestris でBrassicaはアブラナ属につく名前で古いラテン名で「キャベツ(学名:Brassica oleracea)」を意味し、その名のカンペストリスcampestrisは、野っ原にはえている「原野生の・原野の」という意味で雑草程度であったようです。原産地の北ヨーロッパから、中国に行き着き野菜(中国原産)として扱われるようになっていったのです。それがいまのカブ(弥生時代)、水菜(平安時代900年代)、野沢菜(カブが原種:江戸時代)、小松菜(かぶとアブラナの交配:江戸時代)、結球ハクサイ(山東菜が原種:中国)につながっています。江戸時代までは、主に葉を食べる野菜としてだけ栽培していました。油としては、江戸時代に入ってからで、それまではエゴマ(平安時代より)を用いていたようです。
わが国では、江戸時代から食としてより菜種油の原料としての栽培が盛んとなり照明に用いる灯油として重宝し行燈(あんどん)が普及していったのです。
 油の搾り粕は発酵させ、いわゆる「油粕」の名で肥料としても利用しています。
 ここでアブラナ属Brassica約30種の仲間の在来種アブラナRapa種のツケナともしている多くの種類が交配によりできました。
カブ:原産地を地中海沿岸説がありますが中央アジアとする説を有力視しています。弥生時代に伝来しているようです。
水菜・京菜:京都原産です。平安時代900年代より栽培が始まっていたといいます。
野沢菜:カブが原種で1756年江戸時代野沢村の健命寺の住職が、遊学した京都から「天王寺かぶ」の種を持ち帰り、栽培を始めたとの伝承が残っています。高冷地のためカブの部分が大きくならず葉だけが育ったということです。
小松菜・冬菜・ウグイス菜:かぶの一種の茎立菜(くきたちな:中国原産)とアブラナの交配で江戸時代の初期に改良によって生まれています。
結球ハクサイ:明治8年に半結球型、不結球型、丸葉種、切葉種、中国原産の山東菜を導入したのですが全国的に普及せず、その後日清、日露戦争で兵士が持ちかえり栽培し全国的に広めています。盛んになったのは、昭和初期になってからで自然交配しやすくその種類が100数種にも及びます。日本の白菜は、山東白菜から分化しています。
明治8年に同時に導入し体菜(たいさい)の代表的品種は、雪白(せっぱく)体菜で、雪菜(山形県)、パクチョイ(青梗菜【青軸パクチョイ】、パクチョイ【白菜:白軸パクチョイ】)も体菜の一種です。シャクシ菜、サジ菜、ホテイ菜とも呼ばれ葉柄が太く杓子状の形で、葉が淡緑色をしています。
アブラナは、中国にはシベリア経由で紀元前に既に伝播しており漢代の中国に渡ると栽培作物となり多様な野菜を生むなどで、東アジアで古くから栽培しています。
アブラナは江戸時代になって、エゴマに代わって植物油の採油目的としての栽培が盛んになり主に灯油として利用し生活に密着して菜種油と呼ばれています。
日本では、明治時代以前は全国的に在来種を栽培していたのですが、その後セイヨウアブラナの導入が始まり、現在では採油用として、在来種は、ほとんど栽培が見られていません。
明治時代以降は油の原料としてはセイヨウアブラナに置き換わっていったのです。
近年に在来種のアブラナは野菜用として改良がくわえられ栽培して、開花前に収穫しています。古くから野菜として、また油を採るため栽培されてきた作物で、別名としてナノハナ(菜の花)、ナタネ(作物名:菜種)などがあり、江戸時代には旧名で胡菜(こさい)または漢名で蕓薹(うんたい・うんだい)とも呼んでいました。
アブラナ属の花はどれも黄色で似通っていることから、アブラナ属の花を指して一般に「菜の花」と呼ばれています。
アブラナ属以外のアブラナ科の大根はダイコン属で白や紫の花を咲かせ、「ダイコンの菜の花」などとも呼びます。

セイヨウアブラナで別名蕓苔(うんだい)は、アブラナ(在来ナタネ・在来アブラナ)とキャベツの類との自然交雑から生じ起源地は北ヨーロッパから中央アジア高原地域としています。種子は直径1.5~2ミリメートルで黒褐色で黒種(くろだね)ともいいます。導入以降、在来ナタネ(赤種)にとってかわっています。その後、1974年にキャノーラ油がカナダで品種改良して生体に有害なエルカ酸Erucic acid(エルシン酸)・グルコシン類(グルコシノレート)の少ないキャノーラCanola油を開発して植物油として多く出回ようになりました。菜種油100g中(オレイン酸55.2g[n-9]・リノール酸20.5g[n-6]・リノレン酸10.2g[n-3])には、 オレイン酸が多く熱に強いので過熱調理に向き、その働きは悪玉コレステロール除去する作用があります。

菜の花なま100g中でエネルギー33Kcal 水分88.4g たんぱく質4.3g 脂肪0.1g 炭水化物5.8g ナトリウム16mg カリウム390mg カルシウム160mg マグネシュウム29mg リン86mg 鉄2.9mg 亜鉛0.7mg 銅0.09mg ビタミンA効力180μg ビタミンD0μg ビタミンE2.9mg ビタミンK250μg ビタミンB1:0.16mg ビタミンB2:0.28mg ナイアシン1.3mg ビタミンB6:0.26mg ビタミンB12:0μg 葉酸340μg パントテン酸0.73mg ビタミンC:130mg  コレステロール0mg 食物繊維4.2gを含みます。

野菜でアブラナ科の占める割合は、20%以上と多くあります。アブラナは交配を重ね、現在に至っています。在来種は野菜として、セイヨウアブラナはキャノーラCanolaとして、種子からの油の搾取に使われているのです。

 

 

ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 

この記事についてブログを書く
« [栄養] 食生活について語ろう  | トップ | [植物と薬] 食生活について語... »

美容ダイエット」カテゴリの最新記事