・麦角Ergot ばっかく
麦の生育中に子嚢菌の一種麦角菌が子房に寄生して形成する黒色に変色した麦粒のことをいう。地面に落下すると一定期間の休眠後、子実体(キノコ)を生じて胞子を飛ばす。マイコトキシンMycotoxinとして、一群の麦角アルカロイドと呼ばれる様々な生理活性を示す。
花に寄生する麦角にエルゴトキシンErgotoxine があり血圧上昇剤に使われる。
麦角が発生した畑からの収穫物には種子にまぎれて麦角が混入し、これを粉に挽いてパンなどにすると、麦角アルカロイドの止血作用の毒性によって流産や末梢血管の収縮による四肢の組織の壊死などの中毒症状を引き起こす。
食用に適さなくなりライ麦での発生が多く、日本での発生は見られていない。輸入する小麦に混入があり検査規格が定められている。
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