好きなもの
こういうの。棚の一部。
戦前戦後あたりの中原淳一と彼に連なる一連の人たちの美意識がとにかく好きです。
背表紙の文字のレタリングとかすら美しいこと
レトロなテキスタイルの絵葉書とかは気に入ったのが見つかると買っています
ときどき入れ替えます。
すごい数がありましたが、断舎離のときだいぶ処分してしまいました。
ごちゃごちゃしてますが、すっきりさせるにはそうやってモノを減らすしかないことはわかってるんです。
けど好きなものだらけの棚は気に入ってます。そこだけは森茉莉先生を見習いたい。
右下の箱には完全復刻された「それいゆ」が全巻詰まってます。国書刊行館に感謝。
ちゃんと戦中、紙が無かった頃のは薄くなってるんです。
楽しいのは読者のお便りコーナーです。
常連の読者さんへの「××県の○○さまをお慕いしてます」レターなんかが載ってて可愛くて。
当時の値段としてはお高い雑誌なので、こんなのを定期購読とかしてる娘さんたちは
間違いなくお金持ちのお嬢様でしょう。
親の決めたフィアンセが好きになれない、とかで悩んでいる少女もいたことでしょう。
肝心の中の小説とかには一切男女の恋愛モノとかはなく、気高い少女同士の軽井沢での別荘でのテニス、とか
素敵な先輩(もちろん♀)に憧れたりする美少女とかクラスメイトの意地悪な女の子に優しさで対抗する女の子とか
家にあるもので工夫をこらして弟にケーキを焼いたりする姉とか
もう可愛いらしいったらありゃしない世界が展開されています。時代考えたらもう夢の世界です。
左の方にある怪盗ルパンは中の挿絵とか本当にエロいです。箱も傷んでるのでめったに出せません。
紅雀は吉屋信子先生には珍しい男女モノの少女小説です。おおなんとうるはしい娘!
これは中一のとき、クラスメイトのKちゃんが転校するときに
「くりに私の1番好きな本をあげるね」と言って、くれた本です。見るたびにKちゃんのことも思い出します。