遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

報告:即興組合「シアタースポーツ」(3日目)

2018-06-25 23:01:45 | 報告!

即興組合「シアタースポーツ」、全日程が無事終わりました。

あらためてお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

宣伝の意味はなくなりましたが、3日目だけ感想を書かないのも変なので簡単に振り返ります。

まずは24日14時の回。

「ザリガニ」を遠藤雷太賞(=タイトル賞)に選びました。

基本となる話を作りジャンルを変えて2回繰り返す形式。あとからテクニカルジャッジの山田ともるさんから「ホラー」である以上、バッドエンドにするべき(助かったと思ったらお母さんの手が鋏状になっている、とか)というもっともな指摘があったのですが、インプローネ(チーム名)の直前の作品「レモン」「パラダイス」にいずれも4点をつけていたこともあり、あわせ技で最高得点の5点を出しました。「アメリカンコメディ」のほうもアメリカのB級映画にありそうな雑な展開が好ましかったですし、重要な小道具「酒」の使いまわし方も、うまくはまっていたと思います。

また、「パラダイス」は、夢落ち後のもう一ひねりが、人間の闇を感じさせる話でした。サポートに入ったおん選手の人魚(魚の種類はムツゴロウだと思う)の甲高い鳴き声の不穏さや、語り手役のさとしん選手の重厚な語り口も冴え、作品単体で見ると一番クオリティが高い話だったかもしれません。夢に出そう。

そして、オーラスは24日17時の回。

この回はわりとオーソドックスなお題が多かったと思います。定番が悪いわけではないのですが、タイトル賞を選ぶという観点からはちょっと困りました。

結果、選んだのは「おまえ、悪魔かよ」というセリフ。

次々と切り替わるBGMの雰囲気に合わせて無声劇で演じる形式。本公演中何度か採用された形式ですが、途中必ず「いま自分はいったい何を見ているんだろう?」と困惑する時間帯があり、相当難易度の高い形式なんだと思います。ランダムにBGMが流すか、サイレントかどちらかに絞ったほうが見やすいのかもしれません。

いかにも広がりそうなお題だったという理由で選びましたが、結果どこまで期待に応えられたかはちょっと疑問です。

そして、なぜかこのお題を提示したお客様がいらっしゃらなかったため、次点に「ゆず」を選びました。ゆずも柑橘類のなかでは意外性のある選択で、市場に行きたくないと駄々をこねるゆずの「ゆずこ」がかわいらしいお話でした。

比較的きれいにまとまった作品のなかで、印象に残る単語ということで選びました。

かわいらしいといえば、お題が二単語の組み合わせだったため選べませんでしたが、「うさぎ」「旅行」の話はよかったと思います。スローモーションの制約があるのに、起こった事件が「エコノミー症候群」という全く動いていない人がなる症状というのが意外すぎました。

 

つれづれに書きましたが、感想は以上です。

あれだけ数をこなせば、凡作、珍作もそれなりにあったと思いますが、インプロの魅力は台本劇では見られない「奇跡の瞬間」が味わえることだと思っています。

スポーツ観戦のように、いつどのタイミングで見られるかはわからない、だからこそ味わえる興奮があります。

実際、上でも触れたインプローネによる後半の畳み掛けは、奇跡に近づいた瞬間でした(前半ひどかったからなおさら)。

あと、個人的には賞を提供するのに、役割がヒールということで、地味に役作りに苦労しました。

一度、ジャッジ紹介のときのブーイング中、お客様から「かわいそう~」と声がかかったのは、お気遣いに感謝するとともに、心配されているようじゃいかんなと気合を入れ直しました。

また機会がありましたら、もう少しうまいこと役作りして臨みたいと思います。

皆さまも是非またお付き合いください。あらためてありがとうございました。

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報告:即興組合『シアタースポーツ』(2日目)

2018-06-24 10:41:35 | 報告!

即興組合、2日目が終わりました。

昨日、細かくやりすぎて睡眠時間が激減したので、今回はタイトル賞を中心に簡単に振り返ります。

14時の回は始めにミュージカル「ソーセージ」を採りました。

口がエメラルド、尻尾はサファイヤでできている(逆かも)という謎のワニの肉でソーセージを作るという一見シュールな話。最終的に情緒的で前向きに収束したので、一冊の絵本を読んでいるような話です。

しかし、お題を出したお客様が存在しないという不測の事態が発生。確かにお題を聞いた時点で、該当者が存在しない可能性(演者側の聞き取り間違い)のほうが高そうだなとは思っていたのですが、お題を大切にした話として頭ひとつ抜けていたので、万が一でも該当者がいらっしゃる可能性にかけてみました。

そして、案の定、発案者はいませんでした。

次点は悩みました。「ガトーショコラ」「押入れ」「えー」「割り勘」など、それぞれの観点で良いお題が沢山あったからです。言葉自体のかわいらしさ、お題としてありがちに見えにくい点、多少強引でもお題に対応した話が作られた点から「ガトーショコラ」にしました。

19時の回のほうは輪をかけて悩みました。

最終的にはペーパーズによる「逆に」とミュージカル「みこし」の二択でした。

「逆に」は使いやすそうで使いにくい言葉で、どんな言葉につけてもそれなりに意味が通る反面、この言葉がタイトルになるほどの必然性を作るのは大変です。

その点、ヒルズ族(チーム名)は、ダサさが逆にかっこいい「DA PUMP」からオーディションらしきシーンを作り、たしかに節々で「逆に」をつけたくなるようなシチュエーションを重ねていたと思います。丁寧でした。

しかし、全作品終了後、あとから各作品を思い出すときに、どうしてもいちばん最初に出てくるのが「みこし」でした。

テクニカル的にはちょっと問題がありそうですが、みこしという躍動的なフレーズをまっすぐ受け取り、ミュージカルという加速装置を使って強い作品を作りました。

ほかに「マジ卍」「ヒルズ」もオープニングに相応しい良作ができてましたし、必ずしもタイトルの良さと内容の良さと技術的な高さが一致しないところが悩ましいところです。

シアタースポーツは本日あと2回。通常の演劇作品以上にお客様あっての公演です。

当日券もあるようですので、お時間のある方は是非。

即興組合HP

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報告:即興組合『シアタースポーツ』(初日)

2018-06-23 09:01:52 | 報告!

即興組合、初日あけました。
ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。

今回のシアタースポーツでは、専門の異なる三人のジャッジが各チームの作品を採点し、合計点数を競います。
テクニカル、ストーリー、エンタメのうち、遠藤はストーリージャッジを担当しました。

基本的には前回参加したときの基準で採点しましたが、興行の流れや前後の出来などで都度判断しています。

即興の性質上、ネタバレの心配もないですし、印象に残った作品の感想を書きます。

今回は「遠藤雷太賞(=タイトル賞)」という(自分にとっては)物々しい賞が設けられたこともあり、前回と比べてより説明責任あるだろうということと、単純に面白かったから反芻して楽しもうという魂胆です。

シアタースポーツというくらいですから、試合観戦後のニュース番組を見る感覚でお読みいただければ幸いです。

2チーム全12作品のうち、遠藤の最高得点は4点で2作品ありました。ちなみに満点は5点です。

ひとつは『ディズニーランド』というお題の作品。

スペースジャンプというルールにのっとった作品で、今回は対戦相手も巻き込んで六人で演じます。
始めに一人で状況を作ります。進行係の合図でストップモーションになると、二人目が加わって、一人目のポーズを活かして全く違う状況の話を始めます。
同じ要領で人数が増え、六人全員でシーンを作った後は、今度は一人ずつ減っていき、各人数ごとのシーンの続きを演じたあと、一人に戻って終わります。

ポイントはいかに前後の脈絡のない6種類のシーンが作れるかということと、それぞれのシーンをきちんとたためるかということです。
ついでに全体の隠れテーマが見えてくると面白い。

お題から、1人目のメッツ選手はお題から「一人でディズニーランドにやってきた人」を演じます。ちょっとさびしい。

そして、2人目は肩もみ、3人目、4人目のシーンは子供同士のいさかいが続き、5人目は男女の修羅場。

日常的なシーンが続きましたが、最後6人目の山田選手は各々のポーズをしっかり確認したうえで、「私の右目を奪ったのは誰だ!」というムダにスケールが大きいファンタジー世界を立ち上げます。
風呂敷が無限に広がった瞬間でした。
安打犠打進塁打などでこつこつランナーをためてホームランの流れです。

ただ、ちょっと考えると、直前シーンとのつながり方こそ意外だったものの、根っこではファンタジーと一番最初のディズニーランドが繋がっています。

そう考えると、途中の子供や修羅場のシーンは、一人目の彼の頭の中にある記憶や妄想に思えてきます。

人並みに紆余曲折を経験してきた平凡な男が、入場者数10万人目になったというちょっとした事件に遭遇して、幸せな終わりを迎えます。飛躍と収束がきちんと出来ています。

惜しいのは3名のシーンと4名のシーンが、あまり飛躍していなかったことです。そのあたりが回収できていれば、5点でもよかったと思います。

もうひとつの4点作品は、チーム香水シスターズの体チャレンジ。

お互いが誰かの体に触れている場合のみ、声を出すことが出来るというルールです。
お客様からのお題には三人の関係性「同僚」が出されました。
立ち飲み屋で会社の愚痴を言い合う二人。そこにさっきまで二人が悪口を言っていた上司が乱入してくるという話です。

内容は落語の「~ほめ」っぽい話になりました。
定番といえば定番ですが、日常的な二人飲みシーンから即時にその型を選択し、スムーズに当てはめて起承転結を作ったところが加点ポイントです。

「触る」という制約をうまくストーリーに絡められていなかったので、ちょっと甘いかもしれませんが、十分だと思います。

また、ストーリー的には3点をつけましたが、『古都』も楽しかったです。

語り手一人とそのほかの演者に分かれ、語り手のムチャぶりに演者たちが対応していく形式。
内容は古都で上司を接待する話。

最終盤でのここしかないタイミングでこれしかない順番で演者が登場したところは、スポーツ観戦に似た熱が生まれていたと思います。

ただ、話としては予定調和に収まってしまったことと、起承転結の起承転で終わってしまった点で、高得点をつけにくい内容でした。

語り手はもちろん、演者からも無茶ぶりが飛んでくる緊張感や、ラストシーンの盛り上がり方もよかったので、エンタメとテクニカルの点数が高かったのは納得です。

遠藤雷太賞(=タイトル賞)は「ディズニーランド」と「古都」で迷いました。

タイトルのよさは必ず内容とリンクします。

言葉自体は「古都」のほうが強かったのですが、内容的にそのタイトルである必然性が強かったかどうかという点で「ディズニーランド」に決めました。

当選されたお客様、あらためておめでとうございました。

後付けも多分にありますが、ストーリージャッジからの感想は以上です。

2回目以降、こんなに丁寧に振り返られるかわかりませんが、しっかりジャッジしたいと思います。

シアタースポーツ、土日も続きます。
まだまだ間に合いますので、お時間の空いた方、当日券でふらっと入るにもいい公演だと思います。

興味を持たれた方はお越しいただけたらうれしいです。

即興組合HP

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報告:札幌はまなす会 第2回公聴会『都市計画の発展その構造的欠陥と大喜利』

2018-04-03 23:15:36 | 報告!

2018/4/3

札幌はまなす会という組織が運営している、第二回公聴会にパネリストの一人として参加してきました。

冒頭の画像のように、第一回公聴会は大喜利大会に発展してしまったということで、今回はより慎重に秋名市の都市計画について議論させていただきました。

秋名市の紹介から市を取り巻く諸問題について、私自身は真面目に考えて発言してきたつもりですが、なぜか最後には大喜利扱いされ、よくわからないうちに謝罪に付き合わされてしまいました。

まことに遺憾です。去年のことは忘れました。

また次の機会がありましたら、少しでもポジティブな提案ができるように取り組みたく存じます。

お越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。

 

最後に後方席で見づらいお客様もいらっしゃったようですので、話し合いのほんの一部だけご紹介します。

<質問>

秋名市では、穏やかな気候と丘の多い地形を利用して作られている温州みかん、「秋名みかん」が有名です。中には1個数百円の価格が付くモノがあるほどの全国的なブランドとなっています。ですが、(スライド:みかん畑の前の仲川さん)

このみかん農家さん。仲川さんが「絶対に売れる!」と思って、みかんにあるキャッチコピーを付けたところ、売り上げが例年の30%も下がったそうです。

そのキャッチコピーとは何でしょうか?

<遠藤の回答(再現)>

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報告:即興演劇バトル THE SAN-DAI 3 そして伝説へ 北海道大会

2018-03-19 00:18:09 | 報告!

2018/3/18

・落語の三題噺をもとにした即興一人芝居イベント。

・出演者16人。4ブロックに分かれ、各ブロックの勝者4人が決勝で戦う二段階方式。

・本企画は、2016年度の教文短編演劇祭で優勝した東海連合へのご褒美公演という位置づけ。

・集客に苦戦という話を聞いて「関係者の関係者」くらいの立ち位置のくせに、当事者面して宣伝記事を書く。

・でも、このブログきっかけで見に来てくれたお客さん、一人でもいるんだろうか。いたらこっそり教えてほしい(切実)。

・司会の中内ともるさん、覚前遥さんのお二人の掛け合いが軽妙かつ絶妙。お客さんにしっかりリラックスしてもらっていた。

・お二人の冠番組『ラジオ道』(東海ラジオ)は面白いからラジコの有料会員はみんな聴いたらいいと思う。

・Aブロックは、札幌オーギリングのレフリーでお馴染みの芸人鶴くんと、優勝候補格のベテラン長流3平さんの一騎打ちの様相。

・鶴くんは、お題をきっちり活かしきった作品。舞台の広さを逆手にとったアイディアもポイント高い。完成度では本大会屈指。

・対する3平さんは圧倒的な勢いとシュールな世界観で対抗。うおーって。思いつくのと実際にやれるのには雲泥の差がある。

・アップセットの予感を漂わせつつも、1ポイント差で勝者は3平さん。序盤にいきなりベストバウトが出た。

・Bブロックは、時事ニュース漫談の間瞬(はざましゅん)さんが、こちらも完成度の高かったオレマカの添ちゃんを抑えて勝ち抜き。

・Cブロックは、わんわんズの由村鯨太くんが、きっちり作品をまとめて勝ち抜き。お題のひとつが「田中」で、謎の引きの強さを見せる。

・Dブロックは、名古屋からの刺客・上浦さんを、演劇公社ライトマンの重堂元樹くんが単なる「お腹がゆるい話」で強引に退ける。

・上浦さんは、会場人気1位2位(だと思う)の3平さんと間瞬さんを、荒い感じでイジったのが裏目に出たような気がする。

・全体的に、お客さんは話の完成度よりも「もう一回見たい」という期待値込みの採点が多かった印象。

・実際、要領をつかんだのか、決勝参加者はみんな一回戦に比べ、格段に完成度が上がっていた。

・お客さんの目利きもすごいと思う。

・全員面白い。停滞しない。ほんとに即興なのかという素直な感想。

・優勝は、実力のある役者三人を抑えて、間瞬さん。

・冷静に考えると、最後の台詞はほぼアウトだと思うけど、完全に間さんへ風が吹いていた。観客投票の怖さも感じる。

・終わってから名古屋チームの皆さんと打ち上げ。ほとんど何もしていないのに参加。

・この日に限って大雪。心底うんざりしたけど、名古屋の皆さんは、季節はずれの大雪をわりと楽しんでくれていたようなので、それだけが救い。

・東海連合さんには、近いうちにまた攻めてきてほしい。

※これに乗って帰宅。意外とがんばれました。

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感想:ラボチプロデュース のと☆えれき二人芝居 『Not Decided ―時計をとめて―』

2018-03-07 09:48:48 | 報告!

2018/3/7

前回はお礼だったので、作品についてはあらためて詳しい感想書こうと思っていたら、脚本を書かれた二朗松田さんに先を越されてしまいました。→「Not Decided -時計をとめて-」とは何か。

今さら自分が出しゃばって何か書く意味があるとも思えないんですが、書きたいので書いておきます。読みたい人は読んでいただければと。

演出補のお話をいただいたときに、プロデューサーさんが心配していたのは「(お笑いの)コントっぽくはしたくない」ということ。

もちろんコントというジャンルが悪いわけじゃないけど、二人ともお笑い芸人ではなくて、達者な役者なんだから、強みを活かそうと思えば当然出てくる話です。

そうは言っても脚本次第だと思いつつ、脚本を読ませていただいた時の感想は、「あ、これ『羅生門』だ」ということでした。

正確には、羅生門の下人に成り損なった男の話。

現状を打破するために非倫理的なことを試みるんだけど、老婆の着物を剥ぎ取れたのが下人で、時間を巻き戻し損なったのが本作の山野。

強い意志と理屈で行動できる人がいる一方で、「そうは言っても欲望に忠実に生きるのってとっても難しいよね」という、人の弱さを表現した作品だと解釈しました。

観劇三昧で見た『横山ノッキン・オン・ヘブンズドア』も似たテーマで作られていたと思います。

そこさえ抑えておけば、どんなに笑いが入っていても、お笑いのコントっぽくなることはなかったはずです。

あと、のと☆えれきは二人とも優秀な役者だけど、エレキくんは情緒、能登くんは器用さに基づく表現が特に優れていると思っています。

・まず、オープニングのアクション&状況説明&超長台詞、膠着状態になってからは会話劇で、個々の役者としての基本スキルを見せる。

・サイゼリアのシーンではお互いの「役」を守りつつ「役者」としてはイチャイチャさせて、「演劇」の観客と「のと☆えれき」の観客に同時に楽しんでもらう。

・クライマックスでは、お互いの役者としての強みを開放し、更に同時進行させることで、他では見られない個性的な演劇作品として確立させる。

のと☆えれきの二人芝居というお題に対して、ここまで見事な回答が出来るものなんでしょうか。

実際のところどこまで計算したものなのかはわかりませんが、結果、「のと☆えれき」の名刺代わりになる作品になったと思います。

他にも二人芝居としての構成とか、次回作というより続編が作れる可能性とか、いろいろ思うことはあるんですが、長くなりすぎるのでこのへんで。

のと☆えれきの次の作品ががあるとすれば、どんなアプローチで作られるのか、今から楽しみにしたいと思います。

※偶然だったみたいだけど、苫小牧をディスる部分も「そこまで屈折したやつなのか」という解釈していたので、結果的にはプラスになったと思います。

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報告:ラボチプロデュース のと☆えれき二人芝居 『Not Decided ―時計をとめて―』(大阪公演)

2018-03-06 00:25:33 | 報告!

2018/3/5 

ラボチプロデュース のと☆えれき二人芝居『Not Decided -時計をとめて-』、大阪公演も無事に終了しました。

ご来場いただいた皆さま、どうもありがとうございました。

仕事の関係で1泊2日だけでしたが、自分も大阪に遠征させていただきました。公演前日のゲネと、本番1回だけ見ました。

演劇作品の質に対する責任は演出家が持つものだと思いますが、公演が始まってしまえば案外やることがないものです。まして自分は演出補。

自分が大阪に行くことで発生するプロデューサーさんの手間、そして費用を考えると、内心背筋が凍る思いではありました。

少しでも作品の質を上げることで元をとってもらえるようがんばったつもりですが、札幌公演で一度完成している作品ですし、分の悪い戦いだったような気もします。

ツイッターなどを観ると面白くなるに決まっていると言われたりしてましたが、実際に面白くするのはそれほど簡単ではありません。

そして、この面白くなるに決まっている座組みで、万が一面白くない作品が出来たら原因は自分しかありえません。

結果的には杞憂でしたが、のとえれきのお二人、スタッフの皆さんには本当に感謝しかありません。

そしてなにより、本公演の成功は、来ていただいたお客さんが盛り上げてくれたおかげです。

重ね重ねになりますが、どうもありがとうございました。

今回の公演で得た経験は今後の活動にしっかり活かしたいと思います。

※作品や公演の中身の話は、長くなりそうなのでまた別に書きます。 

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報告:BLOCH PRESENTS 2018『電王』

2018-02-14 01:07:00 | 報告!

2018/2/13

 BLOCH PRESENTS 2018『電王』、無事終演を迎えました。

ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。

私自身は裏方側の人間なので、演劇に関わっている期間が長いわりに人前で演技することはほとんどありません。

とにかく将来有望な若者たちの足を引っ張ることだけは避けたいと、傍から見えている以上に必死に取り組んだつもりです。

そうはいっても、現実問題として他の役者さんとの演技力の差はどうにもならないので、できるだけ素に近い、演技をしない方向で役作りをしました。

そのあたり、作・演出の井上悠介くんがうまいこと配役してくれたおかげでそれほど傷にはならなかったと思います。というか、そうであることを祈るばかりです。

さて、本作『電王』ですが、無茶苦茶やってるようで、実際に行われた電王戦やプロ棋士のエピソードをふんだんに取り入れており、掘れば掘るほど面白い作品です。

ツイッターでも書いた検索ワード「永世棋聖 下ネタ」のほかにも、「プロ棋士 プロポーズor長いネクタイor冷えピタ」「電王戦 引き分けor成らず」あたりで色んなエピソードが出てくると思います。

これらは井上くんに直接確認したわけではないので、ほかにもありそうです。

お話全体としては、電王戦のエピソードを追う一方で、主人公の篠田が、敬愛する師匠の峰岸ではなく、峰岸と敵対したコンピューター開発者の御剣の存在によって、精神的な成長を果たすという構造はきれいにハマっていたと思います。

年齢的なことも考えても井上くんは本当に将来有望な演劇人だと思いますし、今後の活躍を祈るばかりです。

教育大札幌校の演劇サークルである「演劇集団 空の魚」の遠い後輩でもあるので、ちょっと先輩風をふかせてみましたが、私自身、人の才能を上から目線で褒めている場合ではありません。

今度、さすがに役者をすることはないと思いますが、3月には演出補として参加しているのとえれきの大阪公演もありますし、引き続き精進していきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

※参考図書

不屈の棋士 (講談社現代新書)
クリエーター情報なし
講談社
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報告:ラボチプロデュース のと☆えれき二人芝居 『Not Decided ―時計をとめて―』(札幌公演)

2018-01-18 00:53:48 | 報告!

2018/1/17

ラボチ・プロデュース のと☆えれき公演『Not Decide -時計をとめて-』の札幌公演が終わりました。

ご来場いただいた皆さま、どうもありがとうござました。

告知でも書いたとおり、遠藤は演出補としての参加です。

中途半端な立ち位置でご迷惑をおかけしていないかずっと心配で、正直なところ、初日の開演前は祈るような気持ちで見守っていました。

ただ、そこはさすがの「のと☆えれき」で、稽古場で積み上げてきた演技と、稽古場ではできないお客さんとのコミュニケーションをしっかり取りながら、高波を乗りこなすサーファーのようにすいすいと終演までたどりついていました。

また、4公演のべ289名というお客さんの数は、小劇場系の二人芝居としてはかなり健闘したほうだと思います。

3月には大阪公演もあります。自分も少しの期間ですが大阪に行けそうです。

自分にとっては「観劇三昧」でおなじみの「in→dependent theatre」を目の当たりにできることが楽しみです。

もちろん、本作品で大阪のお客さんの反応が見られることも楽しみです。

ほんとは心配半分ですが、可能な限り楽しみの割合を上げて臨みたいと思います。

大阪でこの文章を読まれている皆さま(相当少ないと思いますが)も、どうぞよろしくお願いいたします。

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報告:札幌オーギリング『ラストアンサー』

2017-11-05 22:50:59 | 報告!

2017/11/5

札幌オーギリング。無事オーラスを迎えました。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

色々ありましたが、雑感を書いておきます。

 

・初日。ローテーション大喜利は自分の中で一番うまくいった。

・あらかじめネクタイでできることをあれこれ考えていたのがハマった。

・でも、終わってから楽屋でぐったりしていた。それ以降はあんまり覚えていない。

・二日目の夢興行。さとしん博士からのサトシーノになる流れがかわいい。

・10対10のサバイバル式。次々と人が死んでいく頭のおかしい形式。

・自分が殺ったときはちょっと気持ちよかった。

・お題「イライラレストラン。どんなの」で「海原雄山のあだ名のこと」という回答は、多分伝わらないだろうなと思いつつ、出してしまった。

・たとえば栗田さんが「あのイライラレストラン、また士郎さんに嫌味言ってるわ」とか悪態ついてたら面白いんだけど。

・構成のがりんくん登場。裏方ながら誰よりもキレキレの回答を繰り出せる人なのに、満を持しての本番で変な空気になっていたのが面白かった。

・撃たれたあと、ホワイトボードとペンを持ったまま、ぶっ倒れるさまも豪快でよかった。

・タイミング的に回答できなかった氏次くんは無念だったろうな。

・途中で文字を消す布が足りなくなりそうだったので不自然を承知で回収係になった。

・最終的には「余興にいやいや付き合わされてるサラリーマンのよう」という的確なことを言われながら死んだ。

・生き残ったのが、きちんと公演を締められる喰魔骸くんというのが出来すぎ。

・正直、うっかり生き残らなくてよかったと思う。

・もうクタクタの状態で夜の最終興行に臨む。

・タッグ回答形式のほうはいまいち振るわず。

・全体的に身も蓋もない回答のほうがウケがよかった。

・お客さん側も変な高揚感があったように思う。

・2日間合計6時間以上、大喜利ばっかりやっているイベントが成立した。

・試合形式の種類が豊富で飽きさせない。怖いくらい巧みだった。

・そのうえ、一番最後のメインマッチが一番盛り上がるという奇跡。

・及川くんが下克上の末に立てた旗を、すえひろくん、三上くんが引き継ぐというのも出来すぎとしかいいようのない流れ。

・販売パンフのコラムに書いたような構図になって満足。

・三年半も仕込みに使ってここまで盛り上げたのに、これでTGRのオーディエンス賞が取れなかったら、もうやりようないわ。

・オーギリングは休止するけど、関わった人たちの今後の活躍によって、まだまだ評価が上がっていくイベントなんだと思う。

・3年半、ほぼ月一のペースで会場を借り、舞台を設営し、演者・スタッフを集め、観客動員数と質の高さを維持し続けたことは、素晴らしいの一言。

・Jさんは、それでも「まだまだ足りない」とおっしゃった。ここで満足するなというのもそのとおり。

・なのでJさんほど言葉に説得力を持たない自分が代わりに断言しておく。

・オーギリングというイベントは傑作だった。ほんとに。

(画像はオーギリング公式アカウントから)

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