2021/10/19
・戦争が終わったばかりのパリ。画家と音楽家と歌手志望の三人組が、お互い内緒にしつつ同じ女性に惚れてしまう話。
・1951年の映画が先。ほんとの終戦直後に、こんなにご機嫌な作品が作られていたのか。
・戦争あけの解放感がそのまま演出にも反映されている。
・早々に歌とダンス、舞台美術に圧倒される。最初の方、話が頭に入ってこなかった。多幸感強い。
・それでも、話の筋自体はごく単純で迷子になることはない。恋愛ベースの物語は色んな意味で強い。
・あちこちで三角関係が発生していて数えだすとキリがない。ヒロインのリズと画家ジェリーを軸に、アダム、アンリ、ダヴェンポートがワンシーンで切り替わっていくところ、見せ方が楽しいし、登場人物たちに対しては切ない気持ちにもなる。
・鉄板の役割ではあるんだけど、ダヴェンポートさんがかっこいい。聡明で強い。
・あらためて身体表現がすごい。ステップひとつで楽しい気持ちになるし、人間鍛えるとここまで滑らかに動けるのかと感動もできる。
・一方で、どんなにすごいダンスでも観客が集中して見られる時間には限度があると思うんだけど、次々と展開を変えてくれるので、初心者にもやさしい。
・恩人の愛を受け入れるという形の愛もあると思うし、衝動に任せた愛もあると思う。選択できることがすばらしい。
・恋愛ベースのミュージカルだと、そりゃ主人公とヒロインがくっついて終わるもんだし、それでいいと思うんだけど、個人的にはそこまでピンとこなかったりする。
・本作の場合、恋愛の成就という意味では完全に敗者の音楽家アダムが、主人公以上の重要な役割を担っていて、思わぬところで救われた気分になる。
・自分もたぶん思い出を抱えながら死んでいくタイプ。
・彼の心変わりのところ、見ている分には全然違和感なかったんだけど、後で考えると不思議。何か仕掛けがあったのかな。
・さらっと出てきた「失敗から個性は生まれる」という言葉。今後、何か失敗したら個性が貯まったと思うようにしたい。そして、自分で考えたフリをして今後人にも使っていきたい。
(札幌シネマフロンティア)