2019/12/9
将棋マンガ『三月のライオン』の監修でもおなじみ、先崎学九段によるうつ病の闘病記。
うつ病発生当初から医学的に回復するまで、時間経過に沿って書かれている。
先崎九段と言えば、とにかく解説がわかりやすい人というイメージ。
普段は1秒で解ける七手詰めの詰め将棋が解けず五手詰めを始めるところや、定点観測的に登場するニュース番組の書き方で、素人にはわかりにくい「うつ病」の程度をきれいに表現している。さすが。
もともと長期休業が許される経済状況だったり、兄が精神科医とのことで、環境的には恵まれていたように見える。
だからこそ、うつ病の患者が感じること、考えることをしっかり記録に残せている。治すだけでもすごいけど、ちゃんと文字化しているのはホントにすごい。
暇を感じることが回復の兆しというエピソードは、落ち込みがちで暇を感じにくい自分としてもちょっと気にしておきたい。
うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間 | |
先崎 学 | |
文藝春秋 |
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