2019/12/9
・ロンドンのナショナルシアターで上演された演劇作品を札幌シネマフロンティアのスクリーンで見る。
・客席はまばら。さびしい。
・フランケンシュタイン博士によって作られた醜い怪物が孤独を克服しようとする話。
・命を与えられた屍が、でろんと円形舞台に放り出されるところから始まる。
・縫い目だらけの死体がわけもわからず奇声を上げながら右往左往する。その拙い動きがコンテンポラリーダンスみたいでしばらく見ていられる。
・歯車強調しすぎの機関車が超かっこよかったり、芝生が降ってきたり、家が降ってきたり、道が降ってきたり。
・舞台も回るし、本火本水もありあり。
・電球を寄せ集めて星雲みたいになっている照明も。
・場転の豪華さが尋常じゃない。これを一作品に取りまとめる演出もすごい。
・それでやっていることはわりと内省的だったりする。
・怪物の妄想上の彼女がとても色っぽい。彼女なら紅天女でも演じられそう。
・怪物もだけど、この世のものではない存在を、説得力と美しさを損なわず見せられるのすごい。
・自分の中になんとなくあった、役者さんが表現し得るものの上限が更新される感じ。
・最初のうちは生の喜びを可能な限り謳歌していた怪物だったが、自分の醜さに絶望し、孤独になっていく。
・孤独を克服する試みはことごとく失敗する。
・恨みつらみから因縁が生まれ、最終的にはお互いが欠けているものを補い合うような存在になる。
・ブロマンスを通り越してBLっぽい感じすらする。
・映画用にいろんな角度から舞台が見られるんだけど、肝心の客席からどう見えるのかがわかる映像がほとんどなくて全体像が想像しにくい。
・見たきゃ劇場に来いってことなのか。
・字幕の二行表示がソフトなネタバレになってしまっていて、最後まで慣れず。
・元々わかりいくいこともあるけど、笑いのシーンはほぼ拾えなかった。空気感で笑っちゃうこともあるけど。
・ジョークはともかく、英語くらいはわかるようになりたいなとあらためて思った。
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