2019/11/1
・出すあてのない手紙を書き続ける男と、ひたすら穴を掘り続ける男が、あっちでもこっちでもない場所で何かのきっかけを待ち続ける話。
・素直に見れば生と死のはざまなのかなと思うけど説明はない。決めてしまうと逆に面白さが目減りしそう。
・舞台上にはずっと鍵盤ハーモニカ、カホン、ベース、サックス、キーボードの演奏者がいて、折に触れ曲が始まる。
・リコーダー以外は役者と演奏する人が分かれている。
・音楽とシーンをつないでいく見せ方。自分の知っている範囲だとうさぎストライプの作品群を連想する。舞台美術の感じもそれっぽい。
・最初のうちは、音楽とセリフをDJプレイのようにつなげながら雰囲気を作っていく感じ。
・宮沢賢治の「星めぐりの歌」も取り込んで世界を広げようとしている。
・TGRでは新人賞にエントリーしているけど、新人らしいかわいらしい感じはない。
・かわいいどころか妬み嫉みの類で小にくたらしい。
・トンネルポケットにリコーダーを通してハンドルみたいにしているのはかわいい。
・イヤホンの話に共感。あるある。
・全体的にセリフがするする頭に入ってくる。聞きやすい。普通の会話劇でも緊張感もちそう。
・二人入るには狭い直方体の枠組み、就活のリクルートスーツ、スマホ依存、信号と横断歩道、行列、制約を連想させるような記号と、それになじめない人たち。
・自由を自明なものとしていない人たち。昔と違うのは、人が人の作った制約に苦しんでいる感じ。
・そういう制約の突破口になるのが、子供のつたなさだったりするのかなとも思う。若い人が新作を作る意味にもなる。良くできてる。本作は別につたなくなかったけど。
・制約と自由という一見対立するものを、混ぜて音でくるんで軽くしている。おもりの逆。
・音楽のリズムも制約といえば制約だけど、自由になるために必要なものでもある。
・怒りで解決しようとしていないのもスマート。
・さいごのほうちょっと盆踊りっぽい。これも祝祭なんだろうか。
(2019/11/1 20時の回)
■出演
赤石真優奈
伊藤瑞恵(北海学園大学演劇研究会)
佐藤智子
優女
田中友登(北海学園大学演劇研究会)
吉田侑樹(北海学園大学演劇研究会)
横山貴之(北海学園大学演劇研究会/Belle memoire)
原鞠蔵
■演奏
岡崎椋(北海学園ジャズ研究会 Mel)
鳴海侑晃(北海学園ジャズ研究会 Ts)
藤川駿佑(北海学園ジャズ研究会 Key)
十塚響(北海学園ジャズ研究会 Ba)
ビル川(クロロフォルム Cajon)
■スタッフ
舞台監督 干場美恵子
照明 中田遥(劇団しろちゃん)
小道具 佐藤智子
衣装 佐藤智子
グッズ 佐藤智子 優女
装置 泰地輝 湯浅かりん
宣伝美術 杉沢あいな 原鞠蔵
制作 杉沢あいな 寺田彩乃(劇団・木製ボイジャー14号)
作・演出 三瓶竜大
※当日パンフ参照(なにぶん手入力なもので誤りがあればご指摘ください)
※11/6ちょっと修正しました。
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