主人公の兄、ロレンスは、人生のごく始めの時期に、ターニングポイントを2回も迎えた。
その2回とも、彼は突然に、全く違う人格になったように、彼の弟の目には映った。
アメリカのセラピストが書いた本で、読んだ事があります。
”人は誰でも、幼い時、自己と他者の境界が曖昧です。自分の考えている事を、他人も同じように考えていると思っている。
…そして成長するにつれて境界がはっきりするようになり、自分と他人との境界(違い)を意識するようになる”
主人公は幼い時、兄の行動をそばで見つめ、そしてそのことを克明に覚えています。まるで自分がとった行動のように。
主人公自身の行動(兄とは関係ない、主人公だけしか出てこない場面)が、主に語られるのは、彼が思春期になった頃。
兄のロレンスが今までのあれた生活を一変させた後です。
それまでは、主人公は、兄と一体となり、兄のとった行動をあたかも自分がやったかのように語っています。
そしてその、兄を見つめる目からは憧れ、羨望があふれています。
作者の、人間を観察する視線の鋭さ、深さに感動しました。
主人公始め、登場人物一人一人に対して、変な偏見(或いは私見)をいれず、ただあっさりとした文章で物語を綴ります。
どの人物に対しても私見(自分の思い入れ)で裁く事をせず、そしてその文章にはいろんな個性を持った登場人物、ひいては全ての人間に対する深くて広い愛情を感じます。
主に出てくるのは主人公と、その兄ロレンスですが、二人の間に流れる「血の繋がったもの同士」に対する思いの深さを、こんなひねくれものの私でも素直に感じ取る事が出来、とても感動しました。
その2回とも、彼は突然に、全く違う人格になったように、彼の弟の目には映った。
アメリカのセラピストが書いた本で、読んだ事があります。
”人は誰でも、幼い時、自己と他者の境界が曖昧です。自分の考えている事を、他人も同じように考えていると思っている。
…そして成長するにつれて境界がはっきりするようになり、自分と他人との境界(違い)を意識するようになる”
主人公は幼い時、兄の行動をそばで見つめ、そしてそのことを克明に覚えています。まるで自分がとった行動のように。
主人公自身の行動(兄とは関係ない、主人公だけしか出てこない場面)が、主に語られるのは、彼が思春期になった頃。
兄のロレンスが今までのあれた生活を一変させた後です。
それまでは、主人公は、兄と一体となり、兄のとった行動をあたかも自分がやったかのように語っています。
そしてその、兄を見つめる目からは憧れ、羨望があふれています。
作者の、人間を観察する視線の鋭さ、深さに感動しました。
主人公始め、登場人物一人一人に対して、変な偏見(或いは私見)をいれず、ただあっさりとした文章で物語を綴ります。
どの人物に対しても私見(自分の思い入れ)で裁く事をせず、そしてその文章にはいろんな個性を持った登場人物、ひいては全ての人間に対する深くて広い愛情を感じます。
主に出てくるのは主人公と、その兄ロレンスですが、二人の間に流れる「血の繋がったもの同士」に対する思いの深さを、こんなひねくれものの私でも素直に感じ取る事が出来、とても感動しました。