のぞ様退団後の初ミュージカル、「INTO THE WOODS」。
母が3回観たのち、1/29のソワレに私も行ってまいりました。
お隣の東京宝塚劇場は、1/8から止まっていた公演が
明日から再開の予定。
どうか無事の1週間ラストランを、そして日生劇場も大劇場の月組もこのまま無事に1/31を迎えられますように!
ソンドハイムミュージカルは、「太平洋序曲」以来で、
独特なリズムとメロディーの難曲に生で触れるのも、めちゃめちゃ久しぶり。
今回も一幕の魔女の歌を聴きながら「え、これをその体勢で歌えるもの?!」と
目を見張ったものの、ほかの方の歌とセリフに耳の理解がついていかない。
訳の情報量が多すぎるような。
…それにしても、王子ふたりしかあの世界観を朗々と歌いこなせて
いなかったように思われます…語彙力なくてもいいよ、凄い。
観る前から、あちこちで出演者の歌に関する辛口評を
お見かけはしていたのですが、確かに。
セリフ回しに難ありというか、私がGC階だったからなのか
反響して聴き取れないセリフが多すぎて残念だったなあ。
赤ずきん、そんなにがなるな、ここは新感線じゃないんだぞ…と思いつつ。
歌以外では、黒子役のパフォーマーのみなさまの体幹!
特にミルキーホワイトのわなわな震える足や、あちこち引っ張り回される
顔の向きで苦しさを表現されていたり、細かいところまでお見事。
金の卵を産む雌鶏チームのおふたりにも、心の中で大拍手。
そして、のぞ様はやはり目を引くし、舞台に生きてきた表現がやはり
思い切りがよくて、気持ちよく素晴らしかった。
一幕舞台背後を横切るように、すうっと歩み出てきた姿がもう
物語のなかに溶け込んでいて、横顔がとにかく美しかったし、
一幕の呪いがかかった魔女の姿(エリックで見慣れていた仮面)も、
魔女でなくなった姿も、滑舌のよさと、あの拍のなかに収める緩急きいたセリフも
とにかくかっこよかった、ブラーバ!
ラプンツェル(外野からのサラダ菜!サラダ菜!連呼おもしろや)に依存し、
その愛情にはどこか支配欲もあって
(外の世界は醜いといって囲う、M!の「星から降る金」をふと思い出した)
そんな育てられ方に悪態つかれて、そして失っていく様には悲哀があり、
一瞬にしてやつれた風情になるのも、青みメイクがなくとも説得力あった。
唯一、靴は黒がいいな…と思いながら観てましたが、あれは裸足に
見えるようにだったのかなあ。
靴が、扉の外に投げ出されていくのが死にゆく者のかたちがなくなったような
象徴だったけど、何か関係あるのかしら。
グリムをはじめ童話って、おぞましいことが淡々と描かれていて
容赦がないんだよね。
めでたし、めでたしと描かれていても。
依存し、欲望に走り、そして自分を守るために他を犠牲にしていく姿を
なんというか、もんのすごく考えながら全体を観続けていないと、
情報量は多すぎて、どこに集中したらいいのか、置いて行かれる感が
半端なくて、ちょっとストレスな演出ではありました。
なんてことも、新橋まで歩きながらNちゃんと吐き出しつつ、
すでに閉まっているお店も多いなか(日曜だからか)、
みつけた大々的な「半額」の文字。
おお!なんて素敵な響き!そして美味しそう!
暗いコリドー街にあたたかな店内の光とともに輝くにぎりを買って帰る。
おなかすいちゃったもんね。
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