激戦すぎて取れず、今年は観られないなと思っていたところ、
7月16日のマチネにタナボタで行くことができました。感謝。
昨年観た井上トート、今年はさらにこなれた印象を受けました。
私にとって、やはりトートはうっちーなのだけれども、
その雰囲気というのでしょうか、彷彿とする瞬間がいくつもあって
時がめぐり、引き継がれていくものを舞台上にみていました。
今回の演出もあると思うのだけど、よっしー演じるトートの
エゴイスト・ナルシストっぷりが見事にシャープに際立っていて、
それが昨年の「おいおい」とつっこみたくなるような駄々こね風ではなくて。
むしろ愛に近い、意志ある無視というようなものを感じました。
よっしーもいい年になってきているんだよねー。
とはいえ色気は軽やかでね。
「最後のダンス」なんて本当に圧巻だったのだけど、
皇后への愛、といいながらもうっちーのときのような執着や
情熱ほとばしりすぎ感はないんだよね。
死を愛する、ということでは、本人がそれを望むから、死(トート)から
口づけにいく場面がなくなったのかな。
ルドルフにしてもシシィにしても、死を受け入れたら自らキスしにいくし。
前はトートが積極的にいってたから、死に魅入られちゃった感がよりあった。
ゼーブルガー変身シーンはどうよというところはあっても、
あくまでトートは受け身である、という演出になった気がする。
観るたびに思うことではあるけれど、この3時間40分は本当に夢中にさせてくれる。
生身の人々がつくりあげ、歌い上げる迫力に気圧されるよ。
そして何度も観たくなってしまう。やっぱりいいな、エリザ。
キャストでは、ルキーニの成河さんを初見。
あの身体能力、全開さ素晴らしい!ルキーニの黒さを見事に表現していたし、
涼風さんのゾフィ様もひんやりしていてよかった。
全編心の中で一緒に歌ってしまうから、終わったあとのビールがおいしかったこと。
久しぶりに神戸からこの観劇のために上京してきた友人たちとも楽しい昼宴会。
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