デジタル人民元のサイン(Photo by STR / AFP) / China OUT (Photo by STR/AFP via Getty Images)
要旨
- 中央銀行は金を購入し、中銀デジタル通貨(CBDC)は脱ドル化を加速させる可能性がある。中国はデジタル人民元普及を試す。
- 100以上の国がCBDCの導入を検討中。脱ドル化が進めば、世界の通貨バランスが変化し、米ドルの地位が揺らぎ始める可能性がある。
- 米ドル覇権が続けば、米国はインフレを輸出し過剰支出を続けることができる。しかし、脱ドル化が進めばハイパーインフレの恐れも。
記事は、米ドルの覇権はいつまで続く? 地位低下狙う中露、武器は人民元かCBDCかの続きとなります。
金とCBDCの役割とは
金と中央銀行デジタル通貨(CBDC)は、脱ドル化という電撃戦でどのような役割を果たすことができるのだろうか?
世界黄金協会(WGC)によると、中央銀行の黄金に対する需要は過去最高水準に達し、約700億ドルに相当する1100トン以上の黄金を購入した。中央銀行は過去30年間に渡り売り手側に立っていたため、
これは劇的な転換だった。
中国は62トンの金を購入し、その合計が初めて2000トン以上に達した。そのほかの主要なバイヤーとして、トルコ(148トン)、エジプト(47トン)、カタール(35トン)、イラク(34トン)、インド(33トン)、アラブ首長国連邦(25トン)、オマーン(2トン)だった。
中央銀行は往々にして、外貨準備のバランスを取り、ポートフォリオを多様化し、不換通貨をヘッジするために金を購入している。
WGCは報告書の中で......
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金需要の高まり、中央銀行デジタル通貨普及加速…脱ドル化という電撃戦に突入
要旨 中央銀行は金を購入し、中銀デジタル通貨(CBDC)は脱ドル化を加速させる可能性がある。中国はデジタル人民 […]
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