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高智晟著『神とともに戦う』(13) 我が平民の母 2
母は、先々まで見通すことのできる人だった。このおかげで、今日の私たちが存在する、あらゆる基礎が築けた。母は、長男と姉以外、すべての子を学校に行かせることに決めた。母のこの決意は、途方もない夢物語に近かった。しかし後に、次男以下みなそろって中学校を卒業したのである。この中学校で学んだ経験は、私たちそれぞれの運命を変えるのに欠かせない条件であった。物事の分かる歳になっていた次男は母を気遣い、中学進学を堅く拒んだ。だが、母のこの決定には相談の余地はなかった。この2番目の兄は極貧の逆境の中、中学を無事卒業した。このことは、この兄が後に軍隊に入り、また先々の道を切り開くために、極めて大きな意義があったのである。
子ども達の中で、とりわけ私の勉強のために、母は大変な犠牲を払った。私は小学校の頃から、基本的にほぼ「独学状態」だった。これは、貧しさ以外にも理由があった。
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