訃報が届きました。
小学時代に仲良しだった友の、ご主人からのお報せでした。
13年間の闘病生活。
非結核性抗酸菌症という病名のもと、友は病に翻弄され、
6年半前に、右肺を全摘出。
それ以来、片肺で生きてきた友でした。
4年前からは、一時も補助酸素を手放せない生活だった、と。
ほどほどに健康な人は、病の苦しさ辛さを知らない。
友に、何と声をかけたらいいのか分からない。
ある時、私は友に「頑張ってね」と手紙を書きました。
すると友から、すかさず、
「私は、『頑張る』という言葉が大嫌いです」
という返事が返ってきて、唖然としました。・・申し訳ないという思い。
ある時、末筆に「どうぞ、お元気で」と書きました。
すると友から、すかさず、
「私は元気になりたくない。早く死にたい。死にたい、死にたい」
という返事が返ってきました。
・・・・友に、手紙を書くのが辛くなりました。
ご主人からの訃報には、次のような文章がありました。
「妻は、皆様からの手紙に返事を書くことも、
大きな励みになっていたようです」・・と。
これを読んで、私は、はじめて気がついたのでした。
友は、私の手紙(心)を拒否したのではなかったのだ、と。
友は、自分の思いを、ただ率直に訴えたかったのだ、と。
友は、心も体も、真底、辛かったのだ、と。
友が闘病生活に入ってから、
私が友を訪ねたのは、たったの一度きりでした。
遠方とは言え、もっとお訪ねすればよかった、と今にして悔やまれます。
友は、長く過酷な病から開放されて、
旅立っていきました。
天国への道を、晴れ晴れとした笑顔で、上っている途中でしょうか。
合 掌
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